2021 Fiscal Year Research-status Report
Research on macro tail risk in stock market
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20K01752
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| Research Institution | International Christian University |
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Principal Investigator |
海蔵寺 大成 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (10265960)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 投機的バブル / バブル崩壊 / 相転移 / 確率的効用理論 / イジングモデル |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度に引き続いて、統計力学を株式市場に応用した理論モデルの研究を主に行った。これまでの研究成果をより精緻にし、経済理論として体系化することに注力した。
先行研究では統計力学の理論モデルであるイジング・スピンモデルを用いて投資家の集団行動の理論モデル、つまりマクロモデルを提案してきたが、投資家個々の意思決定を表すミクロ理論が欠けていた。本研究では、投資家の投資選択を確率的効用理論を応用してモデル化した。この方法を用いることで投資家の認知的ノイズ、すなわち、直感の役割をモデルに明示的に組み込むことができ、投資家の投資行動の選択確率がロジスティク分布に従うことを示すことができる。次に、平均場近似を使って投資家間の相互作用を導入し、投資家集団の平均的投資行動を心理的エントロピー最大化原理（あるいは自由エネルギー最小化問題）を用いて理論化するマクロモデルを構築した。このモデルから理論的にバブルの発生とバブル崩壊を示すことができることを示した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要で述べたように、投機的バブルとバブル崩壊を理論的に説明するモデルの精緻化を行った。これまで欠如していたミクロ的投資行動の理論を構築することに成功し、ほぼ予定どおり進捗した。
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| Strategy for Future Research Activity |
来年度は、本年度に構築した理論モデルを体系化し、投機的バブルと市場暴落の理論モデルとして完成することを目標にしたい。
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| Causes of Carryover |
COVID-19拡大の影響で国内外への渡航が難しく、予定していた国際会議、国内会議への出席ができなかったため。
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