2023 Fiscal Year Research-status Report
Theories and Evidence of Financial Infrastructure, Economic Growth, and Trade: Financial CGE, Network, and Public Goods Model
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20K01755
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
宮越 龍義 法政大学, 理工学部, 教授 (60166139)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | Degree centrality / Eigen vector centrality / ネットワーク理論 / 証明 / 実証 |
Outline of Annual Research Achievements |
実施計画(iii)について、金融公共財が金融・貿易ネットワークの構造を変化させることでパレー改善的な資源配分を実現したのではないか、そして、それが、Degree centralityとeigen vector centralityという2つの中心性の値を高くしているのではないか、という実証結果を得た。さらに、それは何故かを理論的に解明した。また、(iv)について、"従来のVARモデル手法から、金融ネットワーク分析に変更すると、成長戦略の評価はどのようになるのか"を解明した。すなわち、国際産業連関表や国際資金循環表にもネットワーク理論を取り入れると、より多くのことが解明できることを明らかにした、これらのうち、(iii)について、論文"Network Analysis on Trade Globalization during the Past 51 Years"は昨年度国内シンポジュウムで発表したものを大幅に改良し、今年度は国内学会、さらに、国際学会のThe 31th Annual Conference on PBFEAMや2023 EAEA Conferenceで報告した。来年度は改訂して投稿予定である。また、論文"Theoretical Roles of International Financial Center in Network System"は今年度の国内学会で報告した。来年度は国際学会で報告し改訂後に投稿予定である。(iv)については国際貿易や国際金融データを使うと、Eigen vector centralityとDegree centralityの高い順が一致する国の多いことが判明した。これは、Degree centralityすなわち俗にいう大国がネットワークの中心にあることを意味し、政策は常に大国に施すことが効率的と推察される。来年度、報告予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度も国内外の学会はコロナ禍に影響され、同じ分野の研究者が参加する学会で報告ができず、論文の改訂や、今後の研究方向に検討を加えることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに、コロナ禍で、海外での論文発表の機会が失われ、また、専門的知識の提供をうける機会も無かったが、ようやく海外でも報告の機会が得られそうである。このことから、来年度は、アメリカ、シンガポール、タイ等で開かれる国際学会で論文報告を行う予定である。
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Causes of Carryover |
国際学会での評価がこの論文の改訂に必要であるが、長期にわたるコロナ禍で国際学会に参加することが困難であったことにより、学会発表旅費が未消化となった。しかし、今年度後半より、コロナ終息の兆しが見え始めたことにより、来年度には国際学会での報告を予定している。他方、円安であることから、アメリカ・シンガポール・タイの3-4回ほどで助成金が消化されると予想される。
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