2021 Fiscal Year Research-status Report
The transition of foreign exchange and foreign trade control in China under the Cold War: barter trade and overseas remittance
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20K01815
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
門 闖 大阪産業大学, 経済学部, 教授 (00513053)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加島 潤 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 教授 (50463899)
小原 篤次 長崎県立大学, 国際社会学部, 准教授 (00291039)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 中国経済 / 対外金融 / 国際収支 / 対外貿易 / 中国銀行 / バーター貿易 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3(2021年)年度では、初年度に続き文献資料の収集・整理を続ける一方、科研研究費分担者の協力を得て、年度末に科研費共同研究ワークショップを開催した。ワークショップではこれまで文献を整理した結果から取りまとめた論文2本が報告され、さらなる研究の改善および次年度の研究計画について意見を交わした。ワークショップで報告された論文は、それぞれ「1950年代における中国対外金融の展開過程:課題と論点」と「1950年代における中国銀行香港分行の資産帰属問題」と題するものである。これらの報告は研究計画が設定した3つの課題のうち、中国銀行の海外ネットワークおよびと海外支店の経営について考察を行っている。これらの報告で得られた結果は、研究の目的と課題をより明確にし、次年度以降予定している国際会議開催の問題意識にもなっている。これらの研究をベースに、研究計画に基づき他の研究課題を進める一方、次年度以降、他の研究協力者に問題意識の共有を図る所存である。 令和3年度は研究分担者2人を含めて共著1、雑誌論文2本、学会報告4回の実績を挙げている。これらの研究業績は、中国銀行業の制度分析やアジア金融市場の連関性分析などを中心に、中国金融をめぐる制度環境の長期的変容や他の金融市場から受けた影響を検討している。時代的に本課題が設定した1950年代よりずっと後の年代になるが、中長期にわたる中国経済の構造的特徴を理解することに資すると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
海外渡航の制限や一部海外資料館に所蔵するアーカイブ資料にアクセスできないなど、より豊富な資料を利用して論文を作成することが困難になっている。次年度は、科研費共同ワークショップで合意したように、現段階で収集・整理できた資料を中心に、研究計画のスケジュールに基づき研究を進捗させることを優先して、関連論文の執筆や学会報告を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度からは、現段階で収集・整理できた資料を中心に、関連論文の執筆や学会報告を優先に行う予定であるから、1950年代における中国対外金融の展開過程についてよりマクロ的な制度分析を中心に研究を進める。また資料収集できた中国銀行海外ネットワークの変容などミクロの部分に関しては、研究協力者と緊密に連絡を取り合い、香港支店など資料収集に大きな支障のないところに焦点を絞って研究を進展させる。 また渡航制限のない地域(イギリスロンドン)に積極的に足を伸ばし、関連資料の収集につとむ一方、研究計画に予定していない資料を利用することで中国銀行海外ネットワークと海外支店経営の研究を進展させる。
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Causes of Carryover |
コロナ収束に見据えて海外出張を計画している。また昨年につづき香港に居住する海外研究協力者と共同で論文の共同執筆を進行させる。
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[Book] 中国年鑑2021
Author(s)
中国研究所
Total Pages
520
Publisher
明石書店
ISBN
9784750352138