2021 Fiscal Year Research-status Report
災害によるネットワークの変化と被災した中小企業のイノベーション
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20K01817
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Research Institution | Tohoku Fukushi University |
Principal Investigator |
品田 誠司 東北福祉大学, 総合マネジメント学部, 准教授 (80773077)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 災害 / 社会的ネットワーク / アントレプレナー / 移動 / イノベーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の仮説は「災害という特殊状況は新たなネットワークの形成を促し、外部の多様な知識を探索・結合させることで中小企業のイノベーションを促進する」である。このため、仮説を立証するために、以下の論点を明らかにする。1)中小企業は災害の後に、どのような人材とどのようなプロセスでネットワークを新たに構築すると、イノベーションが促進されるのか 2)災害後の大手企業と中小企業のオープンイノベーション、中小企業のクラウドファンディングはどのようなプロセスで行われ、どのような利点と問題点が発生するのか、である。 そのため2021年度は災害後の新製品開発やサービスを行った企業家にインタビューを行って事例の蓄積を進めつつある。特にクラウドファンディングを行っている企業家から多くの示唆を受けている。このことからの先行研究で発表した論文は日本ベンチャー学会の論文賞本賞を受賞している。また、災害後の起業家の新製品開発活動やその後の危機、更に失敗した事例の蓄積を進めている。このことから特に震災後の被災企業、企業家の失敗する一連の行動パターンの解明が進みつつある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナの影響もあり、必要な調査に行けない場合もあること更に自身の状況の変化により、進捗にやや遅れが見られた。現状までの研究結果として学会誌の受理には至っているが、未だ当初に想定した内容までの進捗とは言えないことから、「やや遅れている」と考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は状況の改善により、大学での研究時間を十分に確保できる環境の変化があることに加え、リモートを駆使してインタビューの蓄積は進みつつあるので、これを更に深化させる。更に、関係団体との調整の元、必要なアンケート調査等を行う予定である。
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Causes of Carryover |
2021年度はコロナの影響もあり必要な調査が十分にできなかった。このため、残額が生じている。2022年度は最終年度ということもあるので、必要な調査・アンケート、統計ソフトの購入などを通じて、全額の執行をする予定である。
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