2022 Fiscal Year Annual Research Report
中小企業におけるストーリーテリングの実践と支援に関する研究
Project/Area Number |
20K01825
|
Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
本多 哲夫 大阪公立大学, 大学院経営学研究科, 教授 (50336799)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | ストーリーテリング / 中小企業 / ナラティブ / アプライドドラマ / 演劇性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は中小企業のストーリーテリングの実例を調査し、中小企業におけるストーリーテリングの効果や実践上の課題、さらにその支援のあり方を探ることを目的としている。 本年度も新型コロナウィルスの感染状況が不透明であったため、対面での調査活動に制限はあったものの、可能な範囲で調査をおこなった。また、昨年度に引き続き、「ストーリーテリング」や「ナラティブ」に関する国内外の先行研究のレビューを進めるとともに、昨年度の調査・分析過程でストーリーテリングにおける重要な要素と位置付けられた「演劇性」についての国内外の先行研究レビューも進めた。 また、今年度においても、中小企業のストーリー化の実践として、申請者自らが中小企業をテーマとした演劇脚本を執筆し、大学の学生劇団の協力を得て、大学会場にて8月に上演した。新型コロナウィルス感染第7波のピーク時であったことから対面イベント開催が難しい状況ではあったが、感染対策に万全を期し、当日は120名程度の来場があった。上演の模様をYouTubeでライブ配信し、アーカイブ視聴も可能とした。視聴回数は3月末時点で1,800を超えている。この活動は中小企業のストーリーテリングという本研究の実践的な取り組みであるとともに、中小企業に関するストーリー化のプロセスを申請者自ら模索・探求するアクション・リサーチといえる。 研究期間全体で、文献調査によりストーリーテリングについての理論的な整理をおこなうことができ、また、そうした理論研究と中小企業の事例分析や上記のアクションリサーチから、中小企業のストーリーテリングの実践と支援のための課題を抽出することができた。
|