2022 Fiscal Year Annual Research Report
日本企業おける技術の組織的な獲得・活用パターンの探求:人的資源に着目した事例研究
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20K01835
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
兒玉 公一郎 日本大学, 経済学部, 教授 (70610343)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 技術蓄積 / 外部技術の内部化 / ラディカルな技術変化 / 変革と安定 / 資源獲得パターン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、調査対象のデータ収集と、これまでの研究成果の一部を論文化する作業に取り組んだ。 第1に、データ収集については、研究課題が開始した直後にCovid-19の影響により、調査活動に大きな支障が生じ、当初計画していた作業手順を大幅に見直さざるをえなかった。一例を挙げると、調査対象としているTDKの技術・事業内容に関して、同社の拠点がある秋田への来訪が事実上できない状態が続いた。そのため、辛うじて可能であった二次資料の収集を優先していたために、現地調査を後ろ倒しにするなどの、工程管理面での変更を余儀なくされた。2022年度に入ってようやく国内の移動が緩和されるようになったものの、本務校の業務等の兼ね合いもあり、終盤の2023年の1~3月にかけて現地の調査に出向くことが可能になった。ただし、主に現地の図書館や資料館などの一般公開されているものが中心となった。しかしながら、現地での調査を実施することで、今後の調査活動の足掛かりになるような資料等の探索ができたことは非常に有益であった。 第2に、これまでの研究成果を各種媒体において報告するための作業に取り組んだ。この研究課題(ならびに、その予備的研究)に関連する研究成果を『日本経営学会誌』『商工金融』などで発表済みのほか、2023年度中に刊行される書籍に「行為の連鎖システムとしてのイノベーションプロセス」というチャプターで報告予定である。さらに、すでに収集したデータをベースにした、ケースや論文化の作業は鋭意進行中であり、まとまり次第投稿・発表の手続きを行う予定である。 なお、本研究課題の前段の研究と位置付けている業績が、組織学会高宮賞や日本経営学会賞をはじめとする章を受章したが、このことは、この研究課題の進展にとっても大きな励みとなったことを付記しておきたい。
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Research Products
(5 results)