2021 Fiscal Year Research-status Report
日系多国籍企業における研究開発活動の国際化・オープン化に関する研究
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20K01850
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
竹中 厚雄 滋賀大学, 経済学部, 准教授 (30363899)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 研究開発の国際化 / オープン・イノベーション |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度は、主として下記の研究を実施した。 (1)研究開発の国際化およびオープン・イノベーションに関する先行研究サーベイ 今年度は、研究開発の国際化およびオープン・イノベーションに関する学術研究について、特に近年公表された先行研究を中心として収集し、最新の研究成果について把握を試みた。この先行研究サーベイを通じて、多国籍企業のグローバルな研究開発活動について、オープン・イノベーションの概念を導入しながら理論的・実証的に分析を進めることの重要性が示唆された。また、実証分析の準備作業としての概念的フレームワークの検討も同時に行った。 (2)多国籍企業データベースの作成 日本の多国籍企業における研究開発の国際化とオープン・イノベーションの実態について体系的に把握するため、日系多国籍企業データベースを作成した。具体的には、過去の学術研究における多国籍企業の操作的定義を参考にしながら、日本の製造業の大企業の中から一定の基準に基づいて多国籍企業を抽出し、実態把握を試みた。この多国籍企業データベースに基づく研究成果の一部については、学術論文として公表を行っている。 さらに、このうち一部の企業については、イノベーション活動の実態を分析するため、米国特許商標庁ホームページ、「Free Patents Online」ホームページ、「The Lens」ホームページから特許の取得状況を調査するとともに、東洋経済新報社編『海外進出企業総覧』やその他公刊データベースを併用しながら、実証分析のデータベース作成を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
先行研究サーベイや企業データ・特許データの収集・整理作業を中心に、研究はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度も新型コロナウイルスの感染症の状況を踏まえながらの研究となるが、企業への訪問調査を実施するとともに、その他の代替的な研究方法もあわせて検討していきたい。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大にともない、予定していた企業への訪問調査や研究に関する打ち合わせを見合わせるなど、研究内容に一部変更が生じたため、次年度使用が生じた。 今年度も企業への訪問調査、研究の打ち合わせ等に使用することを予定しており、研究計画の修正・見直し等も含め柔軟に対応していきたい。
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Research Products
(1 results)