2021 Fiscal Year Research-status Report
Impact of IT Governance on Business Strategy and IT Strategy
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20K01853
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
宮本 道子 秋田県立大学, システム科学技術学部, 教授 (30469598)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ITガバナンス / 事業戦略 / IT戦略 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度はコロナ禍になって2年目ということもあり、予定の調査以外に、IT投資に対するコロナ禍の影響や在宅勤務の増加によるITガバナンスに対する意識変化を知るために、ITガバナンス、IT活用、IT担当役員の有無、デジタル・トランスフォーメーションの進捗状況、IT投資、データ活用、在宅勤務、コロナ禍でのITの重要性、企業規模(従業員数・年間売り上げ)について、調査パネル450万人を抱える調査会社を通じランダムに抽出した1万人を対象としたスクリーニング調査を行った。その結果、コロナ禍でのITの重要性について「重要」・「非常に重要」とした人が全体の56.7%となり、対象者の半数以上がITを重要としていたことがわかった。ITガバナンスと他の要因の関係について重回帰分析を行ったところ、すべての要因が正で有意となった。特に「競争力を強化するためのIT活用の重要性」の係数が最も大きく、ITガバナンスにとって、IT活用の重要性が比較的重要な要素であることが示唆された。この成果は国際会議(ICCMB2022)で発表した。 昨年度投稿した101社の日本企業(大中小企業含む)からの調査データを用いた、ITガバナンスと戦略的アライメント等の関係についての実証研究を行った成果は、令和3年5月に国際会議(CS&IT)で発表した。 また1万人のスクリーニング調査で「競争力強化のためのIT活用の重要度」について、「重要・最重要」と答えた人に対して、デジタル・インテリジェンス(DX)を促進する要因について、競争環境とAI活用について、IT戦略について、それぞれ質問を構築し本調査を行った。デジタル・トランスフォーメーション戦略の決定要因としてのデジタル・インテリジェンスの調査は昨年度のモンゴルとの国際比較研究の一部である。調査の分析結果はそれぞれ令和4年度にまとめる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍の影響を含めたスクリーニング調査をし、ITガバナンスとの関連を調べられた。また、スクリーニング調査で「競争力強化のためのIT活用の重要度」が「重要・最重要」と答えた人に対して、DX、AI、IT戦略について、質問構築をし、本調査が出来たため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度行った「デジタル・インテリジェンス(DX)を促進する要因について」、「競争環境とAI活用について」、「IT戦略について」の本調査の結果を用いて、今後は分析と、深堀調査を行う予定である。
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Causes of Carryover |
(未使用額が発生した状況)2021年度はコロナ禍の影響で、引き続き国内外の国際会議、学会が中止、またはオンラインとなったため、未使用額が生じた。2022年度は、状況を見て、参加する予定である。 (次年度における未使用額の使途内容) このため、国際会議や学会での発表を次年度に行うこととし、未使用額はその経費に充てることとしたい。また、本年度行ったアンケート調査(スクリーニング調査・本調査)の結果を精査し、必要なら追加の調査を行うこととする。
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