2023 Fiscal Year Research-status Report
経営環境のパラダイムシフトを迎える薬局経営の包括的・探索的研究
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20K01869
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
三島 重顕 名古屋市立大学, 大学院経済学研究科, 教授 (60454930)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 小規模な保険薬局 / 経営者薬剤師 / マンツーマン薬局 / 面対応薬局 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、COVID-19の影響を受けて中断していたインタビュー調査を再開し、小規模な保険薬局を経営する「経営者薬剤師」を対象に日本全国で精力的にデータを収集した。被験者数は30名超となり、概ね「理論的飽和」を迎えつつあるものの、インタビューに応じていただくのが非常に難しい一部のタイプに関して、もう少し粘り強くデータを集めたいと考えている。 したがって、被験者のターゲットをさらに絞る仕方で、次年度も引き続きデータの収集を継続する予定である。並行して、収集した音声データのテープ起こしにも着手し、それらのデータを質的調査の分析ソフト「NVivo」に取り入れ、M-GTA分析を進める。最終的には論文を執筆し、学術誌や学会で成果を公表したい。 本研究を進めることにより、年々厳しくなる保険薬局の経営環境において、(ほとんどのケースにおいて)起業以前に経営について学んだ経験のほぼ無い「経営者薬剤師」にインプリケーションを提示することができるようになると予想される。具体的には、各「経営者薬剤師」の経営スタイルや店舗のタイプによって、それぞれ異なる経営上のインプリケーションを提示する予定である。加えて、薬剤師としての自身の(被雇用者の)専門能力を十分に発揮できるようになり、その恩恵を受ける顧客の健康寿命が延びある、生活習慣が改善される、病状の小康状態が維持される、等といった面でも効果が期待できる。最終的には、膨張する医療費の適正化にも資する研究と思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020~22年頃まで、COVID-19の影響を受けてインタビュー調査を中断していたため、当初の予定よりも研究の進展がやや遅れている。 しかし、パンデミックが比較的小康状態となった2023年度にインタビュー調査を再開し、全国で精力的にデータを収集することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
先述のように、被験者数は30名超となり、概ね「理論的飽和」を迎えつつあるものの、インタビューに応じていただくのが非常に難しい一部のタイプに関して、もう少し粘り強くデータを集めたいと考えている。 したがって、2024年度は被験者のターゲットをさらに絞る仕方で、引き続きデータの収集を継続する。並行して、収集した音声データのテープ起こしにも着手し、それらのデータを質的調査の分析ソフト「NVivo」に取り入れ、M-GTA分析を進める。最終的には論文を執筆し、学術誌や学会で成果を公表したい。
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Causes of Carryover |
2020~22年度にかけて、COVIDー19の影響を受けて研究をほとんど進めることができず、この間の予算の多くが翌年、翌々年に繰り越されてきたため。 パンデミックが小康状態になった2023年度は、全国で精力的にインタビュー調査を実施したため、幾分か予算の執行が進んだものの、過去3年分の予算のすべてを一年間で遣い切るほどのペースではなかった。 研究期間を延長する2024年度は、引き続きインタビュー調査を実施するとともに、英国の大学に出張し、日英の研究の進捗状況を調整しつつ、分析・論文執筆のフェーズに移る予定である。また、適切な国際学会で報告する予定である。
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