2020 Fiscal Year Research-status Report
雁行形態論、プロダクト・サイクル・モデルの再検討─造船産業を事例に─
Project/Area Number |
20K01892
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
加藤 寛之 法政大学, 社会学部, 教授 (10410888)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 造船産業 / 戦略 / 雁行形態論 / プロダクト・サイクル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は歴史的蓄積があり、かつ日本の産業発展の縮図ともいえる造船産業を対象に、雁行形態論およびプロダクト・サイクル・モデルを再検討することを目標としている。 雁行形態論はキャッチアップする側である後発国が、キャッチアップ対象をどのように乗り越えていくかのメカニズムを対象とするモデルである。すなわち、後発国のためのモデルである。しかしながら日本の造船産業は既に数十年前にキャッチアップを終えて、現在は後発国の韓国や中国にキャッチアップされ追い抜かされている状況にある。そんな状況下においても、世界において一定の影響力を保持し続けている。どのような背景によりそれが可能となったのかをモデル化し明らかにすることは、他産業へのインプリケーションも大きいと思われる。とりわけ現在苦境にあるエレクトロニクス産業への理論的含意は大きいと予測される。 初年度は主に文献研究を進めた。雁行形態論を提唱した赤松要や、それを継承発展させた小島清の小島モデル等について消化する作業に努めた。日本の造船業界には海事図書館という世界有数の海事資料を集めた図書館があるが、今回の新型コロナの感染対策のために開架図書が閉架図書となり、また密を避けるために同時間の滞在人数を絞るため予約制となった。そのため思うように海事図書館に通うことができず、新規の資料収集に支障を来している。 そこで文献研究を始めた。先行研究である赤松要の雁行形態論を継承した小島清の研究を消化する作業を進めてきた。今後は経済史や経営史の発展モデルを吸収していきたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究の進展は想定していたようには進んでいない。 日本の造船業界には海事図書館という世界有数の海事資料を集めた図書館があるが、今回の新型コロナの感染対策のために開架図書が閉架図書となり、また密を避けるために同時間の滞在人数を絞るため予約制となった。そのため思うように海事図書館に通うことができず、新規の資料収集に支障を来している。 そこで文献研究を始めた。先行研究である赤松要の雁行形態論を継承した小島清の研究を消化する作業を進めてきた。 今後は文献研究を更に進めて行きたいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
プロダクト・サイクルや雁行形態論のみならず、経済発展のモデルであるガーシェン・クローン・モデル、また経営史のチャンドラーの論考などを取り入れつつ、新たな概念モデルを検討する予定である。
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