2020 Fiscal Year Research-status Report
キャリアとワークライフバランスに関する人事データを用いた実証分析
Project/Area Number |
20K01901
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Research Institution | Tezukayama University |
Principal Investigator |
井川 静恵 帝塚山大学, 経済経営学部, 教授 (20461858)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平尾 智隆 摂南大学, 経済学部, 准教授 (30403851)
岡嶋 裕子 大阪大学, 経営企画オフィス, 准教授 (50761649)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ワークライフバランス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ワークライフバランスの実態や決定要因について明らかにすることで、企業の人的資源管理上、また社会経済的にも有用なインプリケーションを得ることである。主に企業を対象として、従業員アンケート調査と人事マイクロデータを結合させたデータを作成し、それを用いた実証分析を行うことが全体の概要である。 そのため、2020年度は、まず、ワークライフバランスに関連する基礎的な分析として、文献収集、先行研究の理解・分析などの予備的考察を行った。特に、分担者である平尾智隆氏と共に大学生のワークライフバランス意識についての議論と考察を行った。この部分については、「大学生のワーク・ライフ・バランス意識-グローバル意識とパーソナル意識の乖離-」として、2021年3月に広島大学高等教育研究開発センターの公開研究会にて報告した。この研究については、2021年度以降、ディスカッションペーパーにまとめ、引き続き加筆修正を行い論文を作成・投稿する。 次に、分析対象企業における調査を行った。2020年5月以降、企業側担当者や共同研究者らと複数回の打ち合わせを行った後、2020年8月に、従業員アンケート調査を実施、同時にマイクロデータも入手した。2020年9月以降、データ整理と基礎的な分析を行い、10月以降、企業側に対して、報告書等基本的なフィードバックを行った。今後、得られたデータを用いて、ワークライフバランスの満足や現状について、労働条件、職場環境の要因などの影響も考慮しながら、その決定要因を明らかにする分析をさらに進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍のため対象企業を訪問することが難しく、聞き取り調査を行えていない。また、本研究の一般性を補完するために、別のインターネット調査の実施を計画していたが、感染状況および緊急事態宣言等の社会情勢が流動的であったため、仕事などに対するコロナ禍の影響を問う部分の設問設計が確定できなかった。もう少し社会情勢が安定し、より良い調査設計が可能となるまで実施を見送ることとした。
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Strategy for Future Research Activity |
企業調査については、企業側担当者や共同研究者らと打ち合わせを行いながら2021年度の従業員アンケート調査実施を進めるとともに、2020年度のマイクロデータやアンケートデータのさらなる分析を行う。 別のアンケート調査については、分担者らと定期的に研究会を行うことで議論の推進と進捗管理をしつつ、調査設計や質問項目の確定を行い、2021年度半ばの実施と回収を目指す。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のため、対象企業訪問のための旅費の使用がなかったことと、本研究の一般性を確認するためのインターネット調査の調査設計が遅れ、2020年度に実施できなかったため。2021年度の早期にインターネット調査を実施する計画である。
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Research Products
(1 results)