2021 Fiscal Year Research-status Report
外部組織との連携のあり方が技術系ベンチャーの成長に与える影響
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20K01919
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Research Institution | Musashi University |
Principal Investigator |
伊藤 誠悟 武蔵大学, 経済学部, 教授 (80612275)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 企業間ネットワーク / アントレプレナーシップ / 技術経営 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は文献の整理を継続するとともに、実証フェーズで使用する仮説モデルの検討を行った。技術系ベンチャー企業が技術開発と開発した技術の事業化を行う段階に着目し、企業の成長性に影響を及ぼす要素と要素間の関係について仮説モデルを構築した。ただし、時間展開、もしくは成長段階毎のモデルの検討はあまり進んでいない。その原因としては、モデルの検証とブラッシュアップのためのインタビュー調査が進まなかったためである。次年度の前半には3-5社ほどの企業、もしくは創業メンバーに対して聞き取りを実施し、アンケート調査で実証する仮説モデルの完成と説明変数の洗い出しを行う。その後、質問項目への落とし込みを行う予定である。 本年度は企業に対する調査が予定通りに行えなかった反面、研究者との意見交換は研究会等で行う機会に恵まれ、多面的な視点で意見を収集することができた。アンケート調査に活用するベンチャー企業のデータベースについても企業情報を追加で収集し充実化を図った。 その他では、自動車の電動化によりサプライヤーシステムへのベンチャー企業の参入の可能性及び、現状について調査しレポートにまとめた。その調査結果を一般財団法人日本立地センターの機関紙「産業立地」に掲載した。 それ以外の活動として、外資系半導体会社から技術者が独立し半導体の技術系ベンチャーを立ち上げた企業(現在は存在しない)の創業時のメンバーから、当時の状況に関する資料の提供を受け、今後の事例研究を行うための情報の整理及び、分析の視点の検討を行なった。次年度の半ばから本格的に調査を開始する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
アンケート調査で実証する仮説モデルの完成と説明変数の洗い出しが遅れている。主な原因は、初期仮説を精緻化するための企業へ聞き取り等のフィールド調査が新型コロナウイルスの影響で計画通りに実施できなかったためである。
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Strategy for Future Research Activity |
まず、これまでに行えなかったインタビュー調査を速やかに実施したい。現時点ではこれまでの遅れを取り戻すのは容易ではないが、ある程度の数の企業へのアクセスは可能であると思われる。独自ルートの他に、ベンチャー企業を支援している公的機関(金融機関も含む)の協力を得る予定である。その後速やかに、アンケート調査で実証する仮説モデルの完成と説明変数の洗い出しと質問項目への落とし込みを行いたい。
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Causes of Carryover |
本年度も新型コロナウイルスの影響が大きく、インタビュー調査が予定通りに進捗しなかった。そのため出張費等の調査費に多くの未使用額が生じた。次年度は、インタビューの調査費に加え、データベース等の使用料や資料購入費の一部として使用する予定である。それ以外にはアンケート設計に着手するための調査費として使用する。
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Research Products
(1 results)