2020 Fiscal Year Research-status Report
Effect of semi-open innovation for regional brand development
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20K01927
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
小田 哲明 立命館大学, テクノロジー・マネジメント研究科, 教授 (80533463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高梨 千賀子 東洋大学, 経営学部, 教授 (00512526)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ダイナミックケイパビリティ理論 / 地域団体商標評価モデル / 広範囲アンケート |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、①地域ブランディングにおいてセミ・オープンイノベーションの理論的構築は可能か、②顧客ベネフィット、ブランド・コミュニケーション、インターナル・ブランディングのそれぞれにおいてどのような条件でセミ・オープンイノベーションの理論は有効か、③社会的文脈(social context)に即した地域ブランド活性化モデルにおけるセミ・オープンイノベーションの拡大発展について、現地のフィールド調査による事例分析、アンケート調査に基づいて明らかにすることを目的とする。 本年度の成果として、文献整理等に基づくモデル化を行った。外部知識と内部知識および他のステークホルダー間の準内部知識間の組織的相互作用を解明するモデルを構築するために、諸理論を検討した結果、ダイナミックケイパビリティ理論を採用することとした。ダイナミックケイパビリティ理論を用いて、外部知識又は外部組織の評価・獲得、内部知識又は内部組織の更新・再編をベースとして、ステークホルダーとの関係性を明らかにすることとした。また、本年度の成果として、地域団体商標評価モデルの構築を進めた。商標データに基づいて深耕度と広域度を測定するプログラムの完成を進めた。これにより、地域ブランドの特性を測ることができる。また、本年度の成果として、広範囲アンケートの検討を行った。ウェブフォームを用いて広範囲アンケートの完成を進めた。このアンケートには、社会的文脈に関する項目の検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度までの研究計画は、①先行研究のレビュー、②地域団体商標評価モデルのプログラムの作成であり、本年度から来年度にかけての研究計画は、③パイロット調査および理論化である。 本年度の成果として、①については完了している。②については深耕度、広域度の測定プログラムは完成しつつあり、基本的な尺度は測定可能である。③については、広範囲アンケートはほぼ完成しており、これに基づいてパイロット調査を1件実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、アンケート調査の分析のフレームワークの構築および質問項目の有効性を確認するため、インタビュー方式による予備調査を実施する。具体的には、地域団体商標評価モデルにより評価された地域団体商標を中心に、オープンエンドの非構造化インタビューに基づくパイロット調査によって事前に事業協同組合等を選択しておく。その上で、選択された事業協同組合等に対してフィールドワークを実施する。また、全国で取得された地域団体商標の事業協同組合等を対象に広範囲アンケート調査および事例研究を実施する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により、インタビュー調査の進捗が遅れ、旅費の執行が進まなかった。翌年度は、コロナ対策を取りながら、インタビュー調査を行っていく。
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