2023 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワーク・オーケストレーションの再検討:ネットワーク・ジレンマの克服に向けて
Project/Area Number |
20K01964
|
Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
小宮 一高 兵庫県立大学, 国際商経学部, 教授 (90335836)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 雲鎬 日本大学, 商学部, 教授 (10410383)
猪口 純路 小樽商科大学, 商学研究科, 教授 (40405486)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | ネットワーク / 正当性 / クラスター |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、複数主体で事業に取り組むネットワークを基盤とした事業を、ネットーワーク・オーケストレーション(Network Orchestration)の概念から捉え、その管理能力であるネットワーク・オーケストレーション・ケイパビリティ(Network Orchestration Capability)や、それに影響を与える要因(正当性、パワー関係、市場志向、企業家志向など)について、事例研究をベースに検討するものとして、研究をスタートした。 研究計画では、当初から事例研究のための調査に取り組む予定であったが、新型コロナウィルス感染症の影響で調査が叶わず、研究計画に遅れが生じた。しかし、2022年度から徐々に研究を進展させたることができ、その過程で研究の焦点は、当初のオーケストレーションというネットワーク化のプロセス全体に関する視点から、ネットワーク化の端緒となる初期の過程に焦点を当て、ネットワークを結ぶ相手側への評価、すなわち、連携相手の正当性(legitimacy)と資源交換、という論点に研究努力を集中することにした。 この視点からの成果を研究としてまとめ、2022年度から23年度にかけて産業財マーケティングの海外雑誌への投稿をおこなったが、当該研究期間終了までに掲載にこぎつけることができなかった。新型コロナウィルス感染症の影響もあり、事例としてのデータ量が不足していたことが最も大きな問題と考え、今後追加調査をおこない進展させていくことにしている。なお、当該論文はディスカッション・ペーパーとして公表することとした。
|