2022 Fiscal Year Annual Research Report
Improvement of Drift-Diffusion Models: Use of partial information and reflect of psychological effects
Project/Area Number |
20K01986
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology |
Principal Investigator |
高橋 啓 福岡工業大学, 情報工学部, 准教授 (70595280)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 意思決定 / 離散選択 / 視線追跡 / DDM |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,短期間の意思決定行動を表現する Drift-Diffusion Model について研究を行った.最終年度はこれまでコロナ禍により実験ができなかった分について実験を行うことができた.具体的には,棚陳列の列数を変更した場合に意思決定においてどのような影響があるかについて研究を行った.4種類のポテトチップスを棚に各2列陳列し,一番購入確率が高い商品のみを1列へと変化させた場合にどのような変化があるかを実験した.我々の仮説では情報量が減るため,意思決定までの時間も減ると考えられていたが,予想に反し,時間については変化がなく,選択確率のみが変化することが分かった.また,2列とした場合と1列とした場合のそれぞれのデータから推定される Drift-Diffusion Model のパラメータ,特にDriftに関するパラメータに相対的な変化が少ないという推定結果となった.このことから推定された Drift-Diffusion Model はある種の不変性を獲得できていることとなる.この Drift-Diffusion Model は離散選択モデルのNLモデルを拡張した形となっており,各選択肢の間の類似性を考慮できるモデルである.この類似度を表すパラメータを導入した場合,外見が類似している2ブランドの間のパラメータが一番大きく,類似度が高いということが確かめられ,尤度,疑似決定係数も類似度パラメータを入れないものと比較し,高くなった.つまり, Drift-Diffusion Model において類似度を考慮することは有効であるといえる.
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