2021 Fiscal Year Research-status Report
分散型電源によるマイクログリッド構築のための社会的相互作用とビジネスモデルの研究
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20K01993
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
桑島 由芙 大妻女子大学, 社会情報学部, 准教授 (10509251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒川 潔 大妻女子大学, 社会情報学部, 准教授 (40453493)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 社会的相互作用 / 再生可能エネルギー / クチコミ |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、地球温暖化対策や電力供給の安定化のために、再生可能エネルギーなどの分散型電源の普及と活用が重要課題となっている。本研究では、分散型電源を効率的に普及させ、災害に強い電力インフラの整備を実現するビジネスモデルとは何かを解明する。そのため、分散型電源の導入と運用管理に影響する社会的相互作用や社会経済要因を特定し、分散型電源の普及に最適なビジネスモデルの立案と効果の実証実験を行うことを予定している。 令和3年度は、自動車税制が自動車市場に与える影響を分析した研究が国際学術誌Economics of transportationに掲載されることが決定した。具体的には、Berry et al. (1995)のランダム係数ロジットモデルにより自動車の需要構造を分析し、燃料税の増税は平均燃費を改善するが、車体課税の増税はより大きな自動車への需要のシフトをもたらし、平均燃費を悪化させる効果を持つことを明らかにした。また、電気自動車の普及に必要な補助金額の推計も行った。 太陽光発電の普及策に関する研究では、市町村レベルでの普及に関するデータの構築を行った。具体的には、再生可能エネルギーの固定価格買取制度における導入や認定のデータ、地域属性に関するデータ、太陽光発電システムの導入や運用に係わる費用に関するデータなどを収集した。また、多項ロジットモデルにより太陽光発電システムの需要構造の分析を開始した。研究成果については、令和4年度に学会での報告を計画している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和3年度もコロナ禍の影響で想定していた調査を実施できていない。今後、実施可能な形を検討した上で調査を進めていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
太陽光発電システムの普及などに関するデータの構築を行う。太陽光発電システムの普及要因の特定と、電気自動車と太陽光発電システムとの接続に関する文献調査を行うとともに、太陽光発電システムの需要構造に関する先行研究の調査も行う。
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Causes of Carryover |
大規模調査を実施できなかったため次年度使用額が生じた。
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