2020 Fiscal Year Research-status Report
法医剖検情報を用いた認知症高齢者の屋外死亡事例の特徴とその予防策についての研究
Project/Area Number |
20K02086
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
三浦 雅布 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (80616235)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 認知症 / 法医解剖 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は認知症患者の死亡事例の実態調査を、法医剖検情報を用いて行うものであり、2020年度は研究の本質である法医剖検情報の収集及び整理を行った。具体的には、対象期間(2008年から2017年の10年間と設定した)中に岡山大学の法医学分野において法医解剖された全例の剖検記録を調査し、その中から、死者のかかりつけ医療機関への調査や遺族や近隣住民への聴取によって、認知症の診断を生前に受けていたことが判明した事例、及びその疑いのある事例について抽出した。抽出された事例について死因・死因の種類・年齢・性別・独居/非独居の別・死亡場所等に関するデータを収集した。これらから得られた結果を解析し、まずは2021年6月9-11日に行われる予定である第105次日本法医学会学術全国集会において、「認知症患者における外因死の実態把握への取り組み-法医剖検情報を用いて」と題した演題を登録し、これを発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、法医剖検情報に加え、剖検となっていない(検死のみで終了した)事例についても調査予定としているが、検死事例についての調査がいまだ完了していない。当初計画では初年度にいずれも調査を終えることを理想としていたが、一部不十分な所があるため、やや遅れていると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは未完了になっている検死事例の調査に注力し、これを完了することで、そこからデータの解析及び結果の発表へとつなげていく予定である。また海外での学術集会に発表する予定としていたが、コロナ禍により想定していた学会が中止となったものもあるため、別分野の学会なども含めて代わりとなる発表方法を検討している。
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