2020 Fiscal Year Research-status Report
Conversation analytical research on decision-making process with uncertainty during medical consultations
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20K02100
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
川島 理恵 京都産業大学, 国際関係学部, 准教授 (00706822)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 泰樹 立教大学, 社会学部, 教授 (00338740)
近藤 朱音 独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター(臨床研究部(成育)、臨床研究部(循環器)), 臨床研究部, 医長 (00384884)
阿部 哲也 関西医科大学, 医学部, 准教授 (20411506)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ヘルス・コミュニケーション / 医療社会学 / 会話分析 / 意思決定過程 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、医療場面における不確実性を伴う様々な場面のデータ収集及び抽出を行った.総合診療場面については、以前に引き続きデータ収集を行い、合計20件ほどの映像データを収集した.遺伝子カウンセリングに関しては、年度前半はコロナ禍の影響でデータ収集が進まなかったが、後半に若干数のデータを収集した. 分析対象とするデータコレクションの作成に関しては、不妊治療、救急医療のデータの中から同じようなパターンを形成するデータを抽出した.その中で患者や家族からの抵抗に対して医師がどのように対応し、その中で不確実な時間枠組みなどがどのように参照されるかについての分析を進めた.医師が不確実な状況の中でも、その経験知に則して予想される状況を述べることで患者や家族に意思決定を促す部分に特に注目して分析を進めた.また患者が受診理由を語る中で受診自体を正当化する手続きについても分析を進めた.医療システムの利用者としての正当な立場を構築する過程を分析する中で、社会制度を利用する上での不確実性についても議論を進めた. これらの分析結果は、The 3rd International E-symposium on Communication in Health CareやSocial Science and Medicineなどで発表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍ではあるが、研究自体は計画通りに順調に進んでいる.しかしながら、発表、議論の場としての学会や研究会活動が制限されたことにより、発表、出版の段階に進める部分で若干の遅れが生じている.今後オンラインでの成果活動を中心に行うことで、それらの遅れを解消する予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は特に遺伝子カウンセリングデータ及び総合診療場面の分析を進める.総合診療に関しては、患者側から不確実な情報が持ち出された時の医師の対応について議論を進める.また遺伝子カウンセリングのデータでは、遺伝子検査の結果出産まで辿り着いたが、その後子供になんらかの問題が見つかり、検査の不確実性が話し合われる場面を中心に分析を進める予定である.これらは医師からの聞き取り調査の結果、現場の実践において特に問題となりうる場面であり、それに対したなんらかの示唆を示すような研究を目指す.
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Causes of Carryover |
コロナ禍により海外出張および国内出張が制限される中,学会や研究会活動が延期となったためその費用を次年度へ繰越した.次年度にそれらの出張に使用する予定である.
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