2021 Fiscal Year Research-status Report
グローバル文化戦略としての「食」: 「ニッケイ料理」をめぐる階層の力学
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20K02102
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
竹中 歩 立命館大学, グローバル教養学部, 准教授 (60564680)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 食文化 / 美食外交 / 移民 / アイデンティティー / 日系人 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度も海外調査に出られなかったため、現地のアシスタントを雇うことで、資料収集とインタビューを継続した。これまではペルー(リマ)を中心に調査を進めてきたが、今年度は、アメリカ(ロサンゼルス)にも広げることにした。ペルーにおける歴史的資料が限られており、ロサンゼルスの日系歴史博物館等に南北日系コミュニティに関する資料が整理されていることが判明したためである。また、「日系食」の歴史を辿る上で日系アメリカ人の視点を取り入れることは極めて有意義であるため、現地のアシスタントを通して日系アメリカ人を対象にした聞き取り調査をペルーと並行して実施することにした。そのため今年度は、資料収集や聞き取り調査を進展させることが出来、今後も比較の視点を取り入れながら調査を進める方向となった。 アメリカで対象者を募る際には、アシスタントに様々な日系団体に連絡を取ってもらい、最終的には約20名ほどを対象にインタビューを実施した。そのほとんどは、ズームを介して私とアシスタントが共に参加する形で行ったものである。アメリカでの資料収集においては、戦後のコミュニティーレシピ本を6冊ほど入手した他、日系コミュニティ新聞記事と雑誌の検索も行った。ペルーでも同様に、雑誌記事や古い新聞記事の検索を継続し、約10名ほどを対象にしたインタビューを実施した。 一方、日本国内では、私自身が国立図書館や移住博物館に足を運び、レシピ本や関連記事を収集した。同時に、日本在住の日系ペルー・アメリカ人にも聞き取りを行い、個人のレシピなどの記録やエピソードを収集した。これら全ての調査はまだ現在進行中ではあるが、これまでのインタビュー調査の途中結果をAmerican Oral History Associationの年次学会で報告し、関連するトピックをペルーのサンマルコス大学で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
もともと海外調査に出る予定だったが、変更を余儀なくされ、途中でアシスタントの雇用やインターネットを駆使した調査に切り替えることとなった。そのための準備で時間を要し、まだ遅れが出ている状況である。アメリカでもアシスタントに依頼する形となったため、そのための時間も費やす結果となった。今ではようやくアシスタントが見つかり、オンラインを駆使したインタビュー調査も軌道に乗ってきたため、今後はスピードアップを目指したい。
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Strategy for Future Research Activity |
上記のように、今後もオンラインを通して資料収集とインタビューを継続し、これまで収集した書籍やレシピ、記事等の内容の分析を開始する。日本国内では、国会図書館と移住博物館以外にも神戸のブラジル移住館を訪問したいと考えている。また、状況次第では、次年度後半にペルー(リマ)とアメリカ(ロサンゼルス)を訪れ、私自身が実際に現地で調査を実施したいと考えている。
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Causes of Carryover |
今年度も海外調査に出られなかったため、予算が残ることとなった。次年度は、状況次第ではあるものの、ペルー(リマ)とアメリカ(ロサンゼルス)に赴き、移住博物館や資料館を訪問したいと考えている。また、その際、これまでオンライン経由で依頼していたアシスタントとの打ち合わせを設け、これまで収集した資料を共に確認し、まとめの作業を進め、何件かの聞き取り調査を対面で実施したい。
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Research Products
(2 results)