2022 Fiscal Year Research-status Report
グローバル文化戦略としての「食」: 「ニッケイ料理」をめぐる階層の力学
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20K02102
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
竹中 歩 立命館大学, グローバル教養学部, 准教授 (60564680)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 食文化 / 移民 / アイデンティティー / ペルー / アメリカ / 日系人 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度と同様に、海外調査に出られなかった分、現地(ペルー)のアシスタントを雇い、資料の収集と文献の整理を継続した。具体的には、戦前の日系移民の新聞・雑誌やペルーのエル・コメルシオ紙などの記事を検索し、リマの国立図書館と移民資料館等で収集した資料の内容の整理を行った。リマでの聞き取り調査もオンラインで継続した。同時に、アメリカの日系社会にも調査を広げ、資料収集や聞き取り調査を行った。両国での聞き取り調査では、主に食生活の歴史や家庭料理などについて質問し、家族のレシピや食にまつわるエピソードを集めた。その他、在米日系人の新聞の記事や資料もオンライン上で収集し、日系団体や組織が発行した日系アメリカ人のレシピ集を8冊ほどを入手した。こうした資料の内容を織り交ぜた研究の途中経過を、"From Table to Text: Borders and Boundaries in Food History"と題するアメリカでの学会で報告した。今後は、そこで得られたコメントを参考に、考察を練り、論文をまとめて雑誌に寄稿する予定である。資料の検索と聞き取り調査は、今後もペルーとアメリカの双方で継続していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍で、本年度も海外調査を延期せざるを得なくなり、アシスタントを介した遠隔での調査は遅れを取ることとなった。定期的な打ち合わせや、調査対象者を探すことにもかなりの時間を割いたため、当初の予定よりもデータの収集に時間を要することとなった。国内調査にも重点を置くように計画を拡大したため、神戸や横浜での資料館・博物館を新たに訪問したが、こうした研究計画の修正にも時間を費やすことになった。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、海外調査を実施したいと考えている。現地のリサーチアシスタントとの打ち合わせを設け、対面での聞き取り調査と資料検索を行いたい。また、上述したように、これまでの研究結果を一本の論文としてまとめる予定である。
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Causes of Carryover |
当初、海外調査を予定しており、そのための予算を計上したが、海外での調査は全て延期することとなった。そのため、予算に余りが生じたが、渡航が可能となった時期にその分を回したいと考えている。また、海外で予定していたインタビュー調査の一部をオンラインに切り替えたため、そのための謝金にも予算を投じたい。今後は、国内での調査も進めていくため、国内旅費も当初の計画より若干増えることが予想される。
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