2022 Fiscal Year Research-status Report
在日コリアンのポスト・アイデンティティ政治と文化表現
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20K02119
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Research Institution | Tsuda University |
Principal Investigator |
川端 浩平 津田塾大学, 学芸学部, 准教授 (80563965)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | エスニシティ / 差別・排除 / ジェンダー / 交差性 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度も昨年に引き続き、コロナ禍のため計画通りにフィールド調査およびインタビュー調査を潤滑に遂行することに多くの困難が伴った。その中で、在日コリアン・ラッパーの郭正勲氏とともに、川崎市にてフィールドワークを実施するとともに、多様なルーツを持つ若者たちとラップのワークショップを実施した。フィールドワークおよびワークショップにおいては、中村智道氏が帯同し、研究調査についての理解を得たうえでの記録撮影を行ってもらい、アートベースのリサーチを実施することができた。また、10月に藤田結子氏(明治大学)、郭正勲氏、フィーメルラッパーのあっこゴリラ氏、ライターの渡辺志保氏とともにラップ音楽と人種差別・ジェンダーをテーマとしたシンポジウム(明治大学)を実施して、研究調査の成果を口頭発表にて報告した。これに加えて、これまでの研究成果をまとめたものを執筆して、その一部を公表した(日本語2件、英語1本【校正中】、監訳1件)。これらの研究調査および成果の公表を通じて、最終年度に研究をまとめあげていくうえでの研究調査体制を整えることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度に引き続き、コロナ禍のために、フィールド調査やインタビュー調査を進めていくことに多くの困難が伴った。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度までに整えてきた研究調査体制をベースとして、インタビュー調査の対象者を広げていくことを目的とする。特に、首都圏で活動するラッパー(多様なルーツを持つ者を含む)の聞き取り調査を進めていくことにより、在日コリアンに留まらず、多様なエスニシティやジェンダーとの交差性を明らかにすることを目指す。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のため、フィールドワーク等を実施することが困難であったため、旅費の使用割合が当初の予定より大幅に少なくなったため。
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[Book] 生活史論集2022
Author(s)
川端 浩平(岸 政彦 編著)
Total Pages
530
Publisher
ナカニシヤ出版
ISBN
9784779516948