2020 Fiscal Year Research-status Report
Transformation of citizenship of Britishi living in the EU after Brexit
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20K02145
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
鈴木 規子 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (50610151)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | Brexit / EU市民権 |
Outline of Annual Research Achievements |
イギリスのEU(欧州連合)からの離脱(Brexit)によって、EU市民権を享受していたイギリス人がメンバーシップの喪失から、どのような影響を被るかについて研究を行った。 2020年度はフランスへ行き聞き取り調査を実施することを予定していた。しかし、研究開始当初より、新型コロナウイルスの感染拡大によって海外渡航が禁止されてしまった。そのため海外での聞取り調査が全く行えなかったので、文献調査をもとに研究を進めた。 1つめは、2020年1月末にイギリスがEUへ離脱を宣言したことを受けて、EUとイギリスの間で離脱後の通商に関する取り決めが協議されるようになったので、そのBrexitによって大陸との間の自由なモノや人の流れが止まったことによる影響についてフォローした。具体的には、イギリスの離脱によって日本にどのような影響が起こるか自由貿易(FTA)について分析して、英文ジャーナルに投稿した。 2つめは、新型コロナウイルスの感染拡大によって、調査対象地であるヨーロッパ諸国ではロックダウンのため人の移動が制限されてしまった。人の自由移動が象徴であったEUにおける新型コロナウイルスの影響について研究した。2020年3月以降、ヨーロッパ諸国の間の国境を閉鎖する事態がどのように進んだのか、国境閉鎖に関するEUと加盟国の権限について、 「ワセダアジアレヴュー」に論文を発表した。 3つ目は、第2の研究を進めるうえで、新型コロナウイルスの世界的な拡大を研究するフランコフォンの研究者ネットワークに参加し、新型コロナウイルス対策に関する国際比較研究をする出版プロジェクトに参加した。その中で、日本における新型コロナウイルス対策と政治状況について担当し、フランス語で論文を執筆した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度は研究開始当初より、新型コロナウイルスの感染拡大によって海外渡航が禁止されており、また調査対象地であるフランスではロックダウンのため人々の移動が制限されていたことから、調査ができない状況である。また、現地へ行けないため、調査対象者にメールを何度か送ったが、返信がないため、現在ストップしている。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度現在、ヨーロッパ諸国ではワクチン接種が進み、ロックダウンも解除されたので、経済活動や人の移動も再開されるようになったので、現地の調査対象者に連絡を再度とって研究を再開する予定である。年度内に海外渡航できるか不明なため、現地調査ではなくメールでの聞取りやオンラインでの対面インタヴューなどを行って、調査を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で海外渡航が禁止されたため旅費を執行できなかった。翌年度はオンラインでの聞き取り調査を実施して、テープ起こしや編集・校閲のために使用する計画である。
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