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2023 Fiscal Year Research-status Report

娯楽の近代化とショー・ビジネスのグローバル化に関する社会学的研究

Research Project

Project/Area Number 20K02148
Research InstitutionRitsumeikan University

Principal Investigator

宮本 直美  立命館大学, 文学部, 教授 (40401161)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2025-03-31
Keywords音楽社会学 / 文化社会学 / 劇場 / 娯楽
Outline of Annual Research Achievements

本研究は19世紀後半から20世紀前半におけるグローバルな都市娯楽文化の形成について、劇場ジャンルを軸に探究するものである。コロナ禍以降海外での資料調査が困難なため、2023年度は近年刊行された映像資料を取り寄せて調査を行なった。断片的ながら、ミュージックホール等の劇場娯楽文化の映像資料はステージ上で行われたパフォーマンスだけではなく、観衆の反応や劇場内部の様子を知る上で重要である。
今回特に注目しているのはミュージックホールにおける飲酒と劇場法の問題で、風紀上の取り締まりとしての飲酒と劇場に付与するライセンスに関わる法律が施行されることによって新たな娯楽ジャンルが隆盛するという事例を確認することができた。これはビジネスとしての劇場経営と演劇の上演許可という問題が対立する中で生じた結果であり、この新ジャンルがヨーロッパ中を席巻するような影響力を持つこととなった。また労働者階級の娯楽が中産階級の文化圏へと変換される事例ともなっている。本研究が当初から留意している通り、劇場の娯楽を単に舞台上の問題として扱うのでは不十分である。道徳的に際どい試みが行われるミュージックホールは新たな表現を生み出し、高尚な芸術ジャンルと大衆的ジャンルが交錯する場ともなっていた。
映像・画像資料の調査と分析を進める一方、19世紀のショーアップした見世物的なコンサートが20世紀のポピュラー音楽コンサートの特徴に繋がっている過程についての分析を行い、その一部をまとめて公表すべく準備を行なっている。
また、2023年度は前年度に成果の一部として発表した内容を一般聴衆向け講座等で社会に公表する機会を複数回持った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

コロナ禍以降海外資料調査ができなかったため、予定していた資料調査が遅れているため。

Strategy for Future Research Activity

引き続き映像・画像を含めた資料の調査と多角的な分析を行う。劇場・娯楽・風紀・グローバル化といった問題が重なるミュージックホールの意義を社会学的に考察してまとめる予定である。

Causes of Carryover

コロナ禍以降海外資料調査が実施できないため。
2023年度には代替資料として当該分野の映像資料を海外から取り寄せたため、その調査を行い、現在も継続中である。次年度はこれまでの資料調査をもとに理論的な考察を行い、公表の準備を行う。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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