2023 Fiscal Year Research-status Report
障がいを開示して就業した高学歴発達障がい者の職場定着に関する研究
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20K02151
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
福井 信佳 関西医科大学, リハビリテーション学部, 教授 (50727708)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大歳 太郎 関西医療大学, 保健医療学部, 教授 (40336483)
橋本 有理子 関西福祉科学大学, 社会福祉学部, 教授 (70368413)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 障害の開示 / 発達障がい者 / 就労支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
発達障がいは他の障がい種別に比べると,障がいのそのものの見えづらさもあることから,発達障がい者の職場定着に関する先行研究は見られる.しかし近年,高等教育機関に 在籍している発達障がい学生が増加しており,今後,高学歴発達障がい者の職場定着に関する研究がより一層求められてくるものといえる.したがって,本研究の目的は,発達障がい者(高学歴も含む)を取り巻く支援体制を検討する上で,発達障がい者(高学歴も含む)に寄り添い支援している職業指導員・就労支援員に焦点を当て,発達障がい者(高学歴も含む)と企業間における現状とその支援について明らかにすることを目的とする. 2020年12~2月実施のアンケート結果をもとに整理した,発達障がい者(高学歴も含む)が職場定着に影響する要因を用いて,職業指導員・就労支援員に半構造化面接によるインタビューを実施し,テキストマイニングにより分析した.本研究結果から,職場定着に影響する要因の現状と背景では,発達障がい者の特性や高学歴を起因とした周囲との関係づくりの難しさや仕事に対する本人と職場との意識のギャップ,本人と職場による互いの現状への理解不足が見られた.また,職場定着に影響する要因の現状への支援として,職業指導員・就労支援員は,入職前の面接や実習を通して,本人の特性と職場環境や業務へのズレが生じないように対応することや,高学歴がゆえの思いとして,他の障がい雇用社員との勤務に対する葛藤が見られることもあり,本人と企業との間に入る役目を担うことも語られた. 以上のことから,職業指導員・就労支援員は、本人の葛藤や企業の懸念を取り除くために仲介的役割や代弁的役割を担うことがあり,特に高学歴発達障がい者は,障がいに加え,高学歴がゆえの困難さも想定されるため,本人の経歴や葛藤を丁寧に確認することが求められる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍の影響により、インタビュー調査に遅れが出ていた。研究期間を1年間延長することによって研究を再開することができ、今年度において研究成果を報告できる見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度において、一般企業の事業主様へのインタビュー10名に対してはデータ収集が終了した。ただいま論文にまとめているところである。今年度は5名の発達障がい者の方の保護者に対してインタビューを実施する予定である。ただいま対象者の人選を行っているところである。データ収集後、今回の研究全体のまとめとして高学歴発達障がい者の職場定着を困難にする要因を捉え、その課題に対して雇用主、家族など支援する側に必要となる取り組みについて明らかにする。
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Causes of Carryover |
コロナ禍での研究であったのでインタビューの実施、分析に遅れが生じたため、次年度への使用額が生じた。 今年度の研究計画としては、残りのインタビュー対象者(当事者の家族等)について実施する(4月~8月)。インタビューデータ収集後は、職場定着に必要となる要因を、すでに事業主を対象とした結果を踏まえ、家族側からの役割について明らかにする。論文投稿にて公表する(10月~12月)。
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