2020 Fiscal Year Research-status Report
Quantification of Prevalent Phenomena to Enable Sustainable Society and Fashion Continuance
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20K02153
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Research Institution | Kyoritsu Women's Junior College |
Principal Investigator |
渡辺 明日香 共立女子短期大学, その他部局等, 教授 (60352746)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 景子 名古屋大学, 経済学研究科, 准教授 (40801410)
高橋 聡 関東学院大学, 理工学部, 講師 (80630897)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 流行現象 / ストリートファッション / デジタル・アーカイブ / 人工知能 / 持続可能性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、消費者の実態を反映したストリートファッション写真および、流行の提案側であるファッション雑誌を資料とし、ファッションの生成や受容の仕組みを解明することにある。2020年度は、以下の研究を行った。 1.研究の論点整理 流行現象、服装の周期性、SNSとファッションの影響等の文献の精査、人工知能を用いた画像分析の研究動向を調べ、研究手法の検討・理論構築を行った。これらの成果の一部は、著書『時代をまとうファッション』の刊行、NHKラジオ第2での講座にて公表した。 2.画像データベースCAT STREET: Chronicle Archive of Tokyo Street-fashionの構築 1970-2018年までの写真112,616点、人抽出後のデータ284,907点の整理が完了した。未整理の紙焼き写真のスキャンを予定していたが、コロナ感染拡大防止のため、作業遂行ができなかった。 3. CAT STREETを用いた人工知能によるデータ解析 整理が完了しているデジタルアーカイブに対し、Deep learningを用いて解析を行い、景気がファッション・スタイルに及ぼす影響等を検証した。これらの結果は、CAT STREET: CHRONICLE ARCHIVE OF TOKYO STREET-FASHION(arXiv:2009.13395)として、プレプリントに掲載した。 4.Vogue Archive・服飾辞典におけるファッション用語解析 Vogueの創刊号(1892-)から2020年までのデジタルデータを入手し、用語解析に着手した。併せて、服飾辞典に記載の用語分析を行った。 5.定点調査の実施 原宿・渋谷・銀座の街頭で月1回、ストリートファッションの定点調査(1地点150枚程度)を実施した。2020年4月-8月はコロナ禍で止むを得ず中断したが、9月以降は継続している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
画像データベースCAT STREETに追加する予定の、未整理状態にあるストリートファッション写真について、2020年度内に学生アルバイトによる写真整理とスキャニングを予定していたが、コロナ感染拡大を防ぐため、作業が実施できなかった。2021年7月以降の実施を目指し、2021年度には全てデジタルデータ化を済ませる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
1.CAT STREET: CHRONICLE ARCHIVE OF TOKYO STREET-FASHION(arXiv:2009.13395)のプレプリントを精査し、海外の論文投稿の準備を進める。 2.コロナ感染拡大状況を検討しつつ、紙焼き写真の整理・スキャン作業を進め、CAT STREETのデジタルデータ化を完了させる。 3.2020年度に行った既存研究の整理で得られた知見、画像データベースのDeep learningを用いた解析結果、Vogue Archiveにおける用語解析の結果を整理し、国内(日本色彩学会・国際服飾学会等)・海外(IFHE・INFORMS・ICCV)の学会発表、および、論文投稿により公開する。学会発表は、2021年度も、概ねオンラインでの開催に変更しているため、旅費として計上していた予算は、計画を変更し、1939年創刊の装苑の雑誌のデジタル化を進めるための人件費に充当する予定である。
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Causes of Carryover |
2020年度に予定していた写真資料の整理・スキャン作業がコロナ感染拡大防止のため、実施の中止をせざるを得ず、人件費を使用することができなかった。2021年7月以降の作業実施を予定している。
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Research Products
(3 results)