2021 Fiscal Year Research-status Report
ベトナムの経済発展から取り残された貧しい農民家族の社会経済的生活の研究
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20K02160
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| Research Institution | The University of Fukuchiyama |
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Principal Investigator |
渋谷 節子 福知山公立大学, 地域経営学部, 教授 (50715141)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | ベトナム / 農村 / 家族 / 社会変化 / 感情 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
コロナ禍により現地調査及び海外での文献調査が実施できず、国内での文献調査を中心に行いオンラインでのインタビューも実施した。文献調査は、ネオリベラリズムと経済格差に関する研究書、ベトナムの社会と家族に関する研究書、文化と感情の関係に関する研究書を対象として行った。オンラインでのインタビューは現地の研究者を対象とし、現在のベトナム・メコンデルタ農村の社会的状況や農民の生活についての調査を行った。しかし、本研究の主要な調査対象者である、この地域の農村住民へのインタビューは技術的な問題やネット環境の不備などにより、実施不可能であった。
これらの調査結果から、ネオリベラリズムの元で、メコンデルタ地域の農民の生活は全体的に底上げされており、生活水準は良くなっているものの、激しい競争の中で経済格差は広がっており、その結果として相対的貧困感を抱いている農民が少なからずいることが明らかになった。また、農村の共同体意識が低く、家族が社会的変化や社会的状況の影響を直接受けているため、経済的発展の負の側面である経済格差の問題は貧しい家族を直撃している。そのような状況の中で生き抜いていくために、家族は固い絆で結びつき、そこには助け合いの精神や儒教的な精神も大きく関与しており、そこに見られる感情は文化的な影響を受けていることが明らかにされた。
社会経済と文化、そして、感情の複雑な関わり合いをメコンデルタ農村の家族生活の中で明らかにしている点に、本研究の意義と重要性があると考えられる。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍の影響で現地調査及び海外での文献調査ができなかった。また、勤務先大学の学内運営の職務により多忙となり、研究に費やせる時間が大幅に減少した。
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| Strategy for Future Research Activity |
可能であれば、ベトナムでの現地調査を行う。また、アメリカの研究機関における文献調査を行う。
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| Causes of Carryover |
コロナ禍により海外での現地調査及び文献調査ができなかった。翌年度に海外での調査を実施予定である。
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Research Products
(1 results)
