2023 Fiscal Year Research-status Report
ベトナムの経済発展から取り残された貧しい農民家族の社会経済的生活の研究
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20K02160
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Research Institution | The University of Fukuchiyama |
Principal Investigator |
渋谷 節子 福知山公立大学, 地域経営学部, 教授 (50715141)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ベトナム / 農村 / 経済格差 / 仕事 / 都市化 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年8月にハーバード大学において文献調査を行なった。ハーバード大学には文化人類学(社会人類学)専門の図書館や東アジア研究専門の図書館があり、特に、研究成果としてまとめる予定の論文執筆にあたり必要となる、理論的枠組構築のための文献やベトナム社会に関する文献の調査を行なった。理論的枠組みを構築するための文献としては、後期社会主義と社会変化やネオリベラリズムと社会的格差に関する図書や学術論文を中心に調査し、ベトナム社会に関する文献としては、都市化や都市移住、農村社会の変容などにについての学術論文を中心とした調査を実施した。 また、2024年2月にベトナム・カントー市において、現地調査を行なった。現地調査では、主にベトナム南部の都市化、都市での仕事及び都市移住に関する文献調査と、都市における仕事と農村の経済生活の関係に関する聞き取り調査を行い、農家の経済的生活、家族の仕事、子どもの教育、村の社会関係における経済格差の影響などを中心に調査した。調査の結果、ベトナムが急速に経済発展する中でメコンデルタ地域の農村の生活水準は全体的に上がってはいるものの、都市と農村、また、農村内部の経済格差は依然として存在し、持てるものと持てないものの間の格差が世代を跨いで継承されていることも明らかになった。こうした調査結果を学術論文にまとめて、国際的学術雑誌に投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍で海外における文献調査及び現地調査ができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度に国際研究大会での発表と学術雑誌への論文投稿をする予定でいる。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響により研究が遅れているため。
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Research Products
(1 results)