2022 Fiscal Year Research-status Report
児童福祉施設入所児童を対象とした体験的性教育プログラムの開発と効果検証
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20K02216
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
石川 智 杏林大学, 保健学部, 講師 (70580562)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 心的境界 / 文献調査 / 対人距離のワーク / 性教育委員会 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、①心的境界の概念構造を量的に検討するために、Hartmann(1991)の境界尺度日本版(児玉,2013)をもとに児童養護施設入所児童への適用可能性を検討し、修正版を作成する。②作成した尺度により施設入所児童の心的境界の構造を明らかにする。③尺度を用いて心的境界を扱った性教育プログラムの有効性を検証することにより、よりよい支援につなげることを目的としている。今年度は、昨年度に引き続き文献調査を実施しあわせて体験的プログラムの試行的実施を行った。文献検討については、研究者との情報交換を行う中で、詳細な検討を行う事ができた。また、児童養護施設で体験的性教育を実施していくにあたって中心となっている組織である性教育委員会についての準備的検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在もコロナ禍が継続しており、調査やプログラムの実施について、徐々に実施の具体的な検討ができてきてはいるが、未確定的であり、現在も試行的実施にとどまっている。また、文献の検討の中で、各児童養護施設での、心的境界の理解についての調査を行う必要性について検討を始めている。
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Strategy for Future Research Activity |
22年度同様、現時点での制約下での研究は引き続き進めていく。一方で、心的境界の文献研究の過程や、22年度に実施した性教育委員会についての準備的検討の中で、各児童養護施設における心的境界(境界線)の理解の仕方についての調査実施が必要と考えられてきたため、並行して準備を進めていく事を考えている。
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Causes of Carryover |
2022年度も21年度に引き続き、コロナ禍の影響は免れず、研究のための活動の制約を受けることとなった。その中で、必要な機材等の準備および研究に関する発表と情報収集のために助成金を使用した。2023年度は試行的実施や調査に伴う人件費や学会発表等の旅費として助成金を使用していく事を考えている。
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