2021 Fiscal Year Research-status Report
自治体スーパービジョン用「SSW実践スタンダード」活用マニュアルの開発
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20K02225
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
馬場 幸子 関西学院大学, 人間福祉学部, 教授 (60646818)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | スクールソーシャルワーク / スーパービジョン / 実践スタンダード |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、自治体スクールソーシャルワーカー活用事業で「SSW実践スタンダード」を活用するためのマニュアルを開発することを目的としており、2020年度と2021年度に「スタンダード」を自治体に導入する際に必要な条件を明らかにし、自治体で活用してもらい、効果検証をする予定であった。 2021年度には、横浜市と静岡県富士市で年間通してスタンダードを活用してもらった。また、兵庫県でも年に2回、研修の形で活用した。年度末(2022年3月)に各自治体を訪れ、活用の様子を見学し、また、活用してみてどうだったかなどの感想を聞くことができた。富士市では、各スクールソーシャルワーカーから評価票のコピーを得た。 兵庫県では、3月に開催された連絡協議会で、スタンダードを用いた事例検討を行った。事例検討を行う前に、「スタンダード」の解説動画を各自で視聴してもらった。解説動画は、前回の科研(2017~2019)で作成した「スクールソーシャルワーク実践スタンダード」の解説書(明石書店 2020)の内容を基に作成、ZOOMを使って録画した。連絡協議会では100人程度の参加者が地域ごとにグループに分かれて事例検討を行った。今回の連絡協議会はZOOMでのオンライン開催であったが、有意義な会となった。教育委員会担当者にもその意義を確認してもらうことができた。 3月に赤穂市のスクールソーシャルワーカーらに、Forms を活用した「スタンダード」に基づくSSW実践の自己評価をしてもらった。項目が多く、全員に実施してもらうことはできなかったが、その意義は確認することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
協力してくれる自治体はあり、「スタンダード」の活用はしてもらえたが、学内業務の多忙さと、コロナの影響等もあり、十分に協力自治体への働きかけや、実施状況の確認、訪問・観察等を行うことができなかった。 本来、3月に各自治体を訪問するにあたっては、インタビューを行うべきであったが、その準備が整わなかったため、実施に至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、兵庫県での「スタンダード」の活用を軌道に乗せ、「スタンダード」の改定をするかどうかについて、研究協力者等と議論を始める予定である。 また、2021年度に得た富士市の評価票を分析したい。
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Causes of Carryover |
学内業務の多忙さと、コロナの影響から海外視察等を行うことができず、また、学会への参加も会議もZOOMで行ったため、国内旅費も最低限で抑えられたため、余剰金が発生した。また、本来実施すべきであったインタビューは準備が整わなず実施されなかったため、予定していた謝金・逐語録作成業者委託費などの予算が未使用となった。 2022年度は、兵庫県教育委員会所属SSWに対する研修等で、「スクールソーシャルワーク実践スタンダード」の解説書をテキストとして使用する。研究の一環で行うため、テキスト代は科研の予算から支出する。無料でのテキスト提供を謝金の代わりとする。 また、2022年度には、研究協力者との対面での会議実施や、海外の研究者との交流、アメリカで行われる学会への出席も検討しているため、旅費等としての使用額が2020,2021年度よりも増額する見込みである。
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