2021 Fiscal Year Research-status Report
ソーシャルワーカーに対するアディクション支援のための研修プログラム開発
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20K02252
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Research Institution | Nihon Fukushi University |
Principal Investigator |
田中 和彦 日本福祉大学, 福祉経営学部, 准教授 (10440801)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 認識変容 / 研修効果 / 事例検討 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初計画していた、アディクション問題への対応の困難性を明らかにするための質的研究については、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、調査自体が困難になった現状がある。そのための研究計画の変更について、他の研究者とのディスカッションを行っているところであるが、まだ方向性が見いだせない所である。 量的調査については、質問紙調査票の開発を行い、2021年度に研修参加前、参加後、3か月後のアディクションに対する認識変容の調査を行った。研修自体は7か所で行われる予定であったが、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、緊急事態宣言やまん延等防止措置の発出により数回の延期を余儀なくされ、最終的な調査が終了したのは、2022年3月となった。 現在、集計したデータについて、データクリーニングを開始しており、終了後に分析に着手していく予定である。 さらには、アディクションに対する支援者の忌避感情を低下させるためには、対応方法を学ぶことにとどまらず、アディクションに対する認識変容が必要であるという仮説を立てた。そのために事例検討を行うことが一つの方法として考えられる。しかし、従来の実践現場で行われている事例検討会は「問題解決」に主眼を置いた処遇方針決定会議が多く、それでは、アディクションのある人に対して「処遇困難ケース」というとらえ方に終始してしまうことが懸念される。 そこで、アセスメントに主眼を置いた事例検討会の方法について検討し、アディクションのある人の背景を理解し、その行動の必要性と効果を理解することで、アディクションに対する支援者の認識変容を促すことができると考えられる。そのための活用教材として「問題解決しない事例検討会ハンドブック」を作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受け、調査自体が行えない状況が続いている。さらには、新型コロナウイルス感染症の影響で所属機関での業務に変更があり、研究へのエフォートが著しく低下したことがあげられる。
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Strategy for Future Research Activity |
アディクションの支援に対する認識に関する質的調査を再度計画し直し取り組む。また、量的調査の分析に着手し、学会発表、論文化に取り組む。
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Causes of Carryover |
研究計画の遅延による。パソコン、質的データ解析ソフト購入、調査協力者への謝礼および交通費に使用する予定。
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Research Products
(4 results)