2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of support programs to nurture resilience of nursery school children who experienced separation from parents (ambiguous loss)
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20K02287
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Research Institution | University of Shizuoka,Shizuoka College |
Principal Investigator |
加藤 恵美 静岡県立大学短期大学部, 短期大学部, 助教 (50381314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 孝代 明治学院大学, 国際平和研究所, 名誉教授 (30242225)
伊藤 武彦 和光大学, 現代人間学部, 教授 (60176344)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | あいまいな喪失 / 離婚 / 保育所 / 保育士 / トラウマケア / レジリエンス / テキストマイニング / 研修プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度の計画は保育士対象の喪失体験児のトラウマ体験への「予防的・発達的」視点に立った「グループ表現セラピー」を用いた体験型研修の開発と実施であった。具体的には、(1)保育士自身の喪失の気づき・喪失の専門知識とスキルの体験型研修の改良と実施、(2)先駆的実践団体(米国)での支援者養成者受講・治験の体験型研修の応用、(3)親との「離別(あいまいな喪失)」に伴う個別性に即した子どものレジリエンスの高め方の専門的知識・スキルを学ぶ体験型研修の開発と実施である。 2021年度の実績としてはCOVID-19の影響により米国での支援者養成プログラム受講が困難であることが予想されたため、現実的な計画として予定していたオンライン国際会議開催を2021年7月に実施した。「パンデミック下の子どもの現状と心理社会的支援:”あいまいな喪失”の視点から」と題しトラウマケアやパンデミックへの先進的な取り組みを行っているイスラエルの研究者・シンガポールの心理職・米国のグリーフケアプログラム主宰者の方々と日本を含め各国での支援の現状及び今後の支援の方策について研究発表と意見交換を行った。海外での支援者養成プログラム受講は長期的な計画を持って進めていくこととした。 また体験型研修の開発に向けてこれまでに行った保育士対象の質問紙調査結果における喪失体験児の保育上の困難と支援の意識に関する自由記述内容についての量的分析及び保育士の面接調査の分析結果と、保育所保育指針に示された保育士の専門性について”あいまいな喪失”の視点から分析を行い、支援法開発の精緻化を検討し、「親の別離という”あいまいな喪失”体験をした保育園児へのパンデミック下での心理社会的支援の課題」と題して論文にまとめ支援法開発の基盤となる成果を得ることができた。保育士対象の体験型研修はCOVID-19感染防止のため延期とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度の計画は保育士対象の喪失体験児のトラウマ体験への「予防的・発達的」視点に立った「グループ表現セラピー」を用いた体験型研修の開発と実施であった。具体的には、(1)保育士自身の喪失の気づき・喪失の専門知識とスキルの体験型研修の改良と実施、(2)先駆的実践団体(米国)での支援者養成者受講・治験の体験型研修の応用、(3)親との「離別(あいまいな喪失)」に伴う個別性に即した子どものレジリエンスの高め方の専門的知識・スキルを学ぶ体験型研修の開発と実施であった。 COVID-19の影響により米国での支援者養成プログラムの受講は困難が予想されたため、現実的な計画として予定していたオンライン国際会議開催を実施した。トラウマケアやパンデミックへの先進的な取り組みを行っているイスラエルの研究者・シンガポールの心理職・米国のグリーフケアプログラム主宰者の方々と日本を含め各国での支援の現状及び今後の支援の方策について研究発表と意見交換を行った。海外での支援者要求プログラム受講は長期的な計画を持って進めていくこととした。 また体験型研修の開発に向けてこれまでに行った保育士対象の質問紙調査結果における喪失体験児の保育上の困難と支援の意識に関する自由記述内容についての量的分析及び保育士の面接調査の分析結果と、保育所保育指針に示された保育士の専門性について”あいまいな喪失”の視点から分析を行い、「親の別離という”あいまいな喪失”体験をした保育園児へのパンデミック下での心理社会的支援の課題」と題して論文にまとめ支援法開発の基盤となる成果を得ることができた。現在質問紙調査の自由記述におけるテキストマイニングおよび質的分析を進めている。保育士対象の体験型研修はCOVID-19感染防止のため延期としオンラインでの実施を検討している。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は保育士を対象とした保育現場における喪失体験児のトラウマ体験への「予防的・発達的」視点に立った研修パッケージ開発とまとめである。具体的には(1)保育士を対象とした喪失体験児のトラウマケアとレジリエンスの高め方の専門知識とスキルを学ぶ体験型研修プログラムのパッケージ化と全体のまとめであった。 今後の計画としては、(1)引き続きCOVID-19の影響により体験型研修の実施の困難が予想されるが実現化を試みる。(2)また国際オンライン会議において米国の先駆的実践団体(Kids Hurt Too,Hawaii)の喪失体験児へのオンラインプログラムの実践報告からの学びを活かし、本研究においてもオンラインでの実践型研修の可能性を探る。
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Causes of Carryover |
COVID-19の問題で、年度内物品費、旅費、人件費・謝金、その他の経費を来年度に繰り越すため。
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