要介護高齢者の社会的なWell-beingを評価する「参加」指標の探索

2020 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 20K02289
• Research Institution: The Dia Foundation for Research on Ageing Societies
• Principal Investigator: 石橋 智昭 公益財団法人ダイヤ高齢社会研究財団, ダイヤ高齢社会研究財団(研究部), 主席研究員 (10407108)
• Project Period (FY): 2020-04-01 – 2023-03-31
• Keywords: 介護の質 / ICF / 参加

Outline of Annual Research Achievements

本研究は、人間の全体像をモデル化したWHOのICFの「心身機能・構造」「活動」に加えて、生活・人生場面への「参加」の視点を介護の質の評価に反映するために、定量的な測定指標を開発することを目指しており、2020 年度(1 年次)は、以下３点の取り組みを行った。
(1) 研究協力施設の新規リクルートについては、当初予定していた介護老人福祉施設側への協力依頼がコロナウィルスの影響で実施不能となり、ほとんど進まなかった。今後も状況が好転しない可能性が高いため、既存協力施設において研究を遂行するための代替案を検討した。具体的には、これまで蓄積した入所者の定期的なアセスメントデータを二次利用するとともに既存施設において追加的なアセスメントを追加試行してもらう計画で２年時から各施設への協力を打診する予定である。
(2) 参加”指標の検討は、国内外における先行研究(文献調査)のレビューを行い文献を収集するとともに、指標開発のため構成概念の検討・定義を行った。また、研究成果の社会実装を目指す上で、2021年４月より本格的に公的介護保険制度上でスタートする「科学的介護情報システム（LIFE）の詳細をサマリーした総説を作成中であり、2021年に学会誌に寄稿予定である。
(3) 介護施設で試行予定の研究用アセスメント表は、上記にて検討した項目を含む「アセスメント表」(Ver.1)を作成するとともに、収集したデータを蓄積するためのデータベースの基本的な設計を行った。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

研究協力施設の新規リクルートがコロナの感染拡大により、先方から受け入れ困難となり、予定通り進まなかった。

Strategy for Future Research Activity

新たな介護施設のリクルートが順調に進まなかった場合に備えて、既存の協力機関において新規アセスメント項目を試行してもらうための準備を進めている。

Causes of Carryover

新型コロナの感染拡大により、協力機関のリクルートが出来ず、旅費、人件費の執行が半分程度となった。次年度は、計画を変更して当該年度の予定分を執行する予定である。