2020 Fiscal Year Research-status Report
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20K02292
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
廣井 良典 京都大学, こころの未来研究センター, 教授 (80282440)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 人口減少社会 / 政策統合 / 福祉 / まちづくり / AI |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、人口減少時代における福祉のあり方を構想していくにあたっては、狭い意味での福祉の領域のみに視野を限定するのではなく、まちづくりや都市・交通政策、経済政策、環境・文化等、他領域との有機的な総合化を図っていくことが不可避との認識に立ち、人口減少社会における福祉と他領域との政策統合のありようを、地域の特性にそくした具体的政策レベルから理念・社会構想のレベルまでを含め、新たな方法論上の試みも加える形で探究することを目的としている。そして、1)政策・地域のレベル:自治体の類型に応じた課題の抽出と有効な政策対応の調査・分析、2)方法論のレベル:AIを活用した未来シミュレーション分析と政策提言、3)経済・主体のレベル:「倫理・福祉と経済の再融合」に関する研究という3つの柱にそくして調査研究を進めることとしているが、初年度の2020年度においては、1)についての基本的な枠組みを整理する一方、2)に関して、岩手県、広島県福山市、愛知県高浜市等に関するAI活用の分析を進めるとともに、ポストコロナの日本社会に関するAIシミュレーションも併せて行った。また3)に関する概念的な整理の作業を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の柱として立てた3つの柱それぞれについての作業が進捗するとともに、2)の新たな方法論に関しては、AIを活用したシミュレーションを上記のような自治体と連携しながら具体的に進め、一部を成果として公表することもできたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も、当初の計画に示した3つの柱にそくして作業を進め、またAIを活用した方法論については様々な自治体との連携を行い、政策提言にリンクした実効性ある研究としていきたい。
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Causes of Carryover |
福祉政策と環境政策(小水力発電などの再生可能エネルギーを通じた地域コミュニティ再生)の統合に関する調査の一部が新型コロナ感染症の影響で遅延したため。
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