2023 Fiscal Year Annual Research Report
精神科病院における治療共同体を基盤とした効果的支援モデルの構築と有効性の検証
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20K02300
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Research Institution | Gunma University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
鈴木 秀夫 群馬医療福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (20458467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新藤 健太 群馬医療福祉大学, 社会福祉学部, 講師 (00752205)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | CD-TEP評価アプローチ法 / プログラム評価 / 治療共同体 / 効果的援助要素 |
Outline of Annual Research Achievements |
去年の段階では家庭の健康問題が改善するものとして延長願を出していたが10月以降いよいよ危ない事態になり研究そのものを進めることがかなわなくなってきた。そこで福岡県にあるのぞえ総合心療病院(以下N病院とする)へのインタビュー調査のまとめと次のステップである群馬県内でスーパー救急病棟を運営している3病院に実施予定であった訪問調査の計画の具体化と調査方法を詰めることにした。 研究成果のまとめとしてはインタビュー調査で得た内容から効果的援助要素を明らかにすることに主眼を置いた。調査対象は現場の各部門の責任者を務める3人、精神保健福祉士、臨床心理士、看護師である。そこで得たものを内容分析し、研究目的でもある「効果的援助要素」の抽出を行った。分析方法はKJ法を用いた。3部門以外の部署から得た内容も分析し病院で行われている支援の全体像が明らかにした。結果、のぞえ総合心療病院における支援の「効果的援助要素」が精神疾患を持つ障害者の治療効果や社会復帰の促進、地域での生活支援に有効であることを証明し、さらに病院自身に大きな変化を与えていることが分かった。 最終年度の研究は群馬県内でスーパー救急病棟を運営している3病院とN病院との比較に向けた事前調査を実施することとした。N病院でのインタビュー調査同様3部門の調査対象者を選び、調査項目別にインタビューを試みた。3病院の精神保健福祉士と面談し、研究計画を伝え本調査の協力を得ている。今、ここで研究者が実感として受け止めていることは現在、県内のスーパー救急を運営している病院も成果の上がる効果的支援について模索していること、新しい取り組みや研究に関心が高いことが分かり、この調査研究に期待していることが伝わってきた。 本研究は今回は家庭の状況の変化でここまでである。数年後状況が好転し研究が再開出来るものであるならば全国調査を実施し、研究を締めくくりたい。
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