2021 Fiscal Year Research-status Report
社会起業による開発的ソーシャルワークの実践効果と支援体制に関する実証研究
Project/Area Number |
20K02310
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
呉 世雄 立命館大学, 産業社会学部, 准教授 (00708000)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 社会起業 / 開発的ソーシャルワーク / コプロダクション / エンパワーメント相乗モデル / 社会的企業育成法 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、新型コロナウイルスの影響で海外調査は実施できなかったものの、オンラインによるヒヤリングや学術交流、文献収集などを行うことができた。詳細については、以下のとおりである。 1.社会的企業経営者へのヒヤリング調査:韓国で社会的企業の経営と社会福祉教育に携わる研究者2名とオンラインによるヒヤリングを行った。本研究の趣旨を説明したうえで、今後の調査計画や情報提供などの依頼を行うとともに、昨今の課題であるコロナ対策についても話を伺った。コロナ禍は社会的企業の売上高の減少、事業閉鎖、労働者の経済的・精神的ストレスなど、大きな打撃を与えていた。一方、2019年から続いている、社会的企業の認証制度を登録制にする議論については、まだ結論が出されていない。社会起業の土壌をより広く整備する方策であると賛成する立場と、社会的企業の理念を損ねる企業が乱立することへの懸案が対立しており、今後の新政権でどのような結論が出されるか、引き続き注目していきたい。 2.海外研究者とのネットワークの構築:「基盤研究C及び若手研究における独立基盤形成支援」を受けて、日韓以外の海外研究者とのネットワークを構築する活動を行った。具体的には、コプロダクションの理論および成果測定に関する研究を行っているミシガン大学のSeunggun Ethan Park氏と複数回のオンライン会議を行い、研究課題への助言や協力をお願いすることができた。2021年度は、主にアメリカにおけるコプロダクションにかかる文献調査を進めることとし、関連文献の収集や内容整理を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの影響により、国内外のフィールドワークや調査活動が十分に行われなかったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
日本、韓国、アメリカにおける社会起業の経営者および労働者へのインタビュー調査を実施する。なお、コロナ禍の状況を踏まえながら、対面とオンラインを併用して調査を進める。 また引き続き、社会起業や福祉サービス開発、実践効果の測定に関する文献研究についても計画的に進めていく。
|
Causes of Carryover |
国内外のフィールドワークや調査が実施できなかったためである。次年度は、海外調査も含めて実施できるよう計画的に進めていく。なお、対面での調査などができない場合は、オンラインによる調査と文献調査に比重を置き進める。
|
Research Products
(12 results)