2020 Fiscal Year Research-status Report
認知症高齢者のスピリチュアルペインの緩和を目指すコミュニケーションモデルの開発
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20K02313
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| Research Institution | Kansai University of Welfare Sciences |
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Principal Investigator |
都村 尚子 関西福祉科学大学, 社会福祉学部, 教授 (40573944)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
種村 理太郎 関西福祉科学大学, 社会福祉学部, 講師 (00737497)
田中 典子 清泉女子大学, 文学部, 教授 (30217062)
成清 敦子 関西福祉科学大学, 社会福祉学部, 准教授 (30446025)
高井 裕二 関西福祉科学大学, 社会福祉学部, 助教 (40848892)
三田村 知子 関西福祉科学大学, 社会福祉学部, 講師 (70624964)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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| Keywords | 認知症高齢者 / スピリチュアルペイン / BPSD / コミュニケーション / スピリチュアルケア |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ケアの場においてSPの緩和を実践可能にする、これまで見られなかった具体的で簡便なコミュニケーションモデルの体系的な開発を目指すことを目的としている。スピリチュアルペイン（本研究ではスピリチュアルペインを「人間存在の根源的問題に触れる痛み」とする）に関する研究は、これまでスピリチュアルケアが主として終 末期の患者を対象に行われてきたこともあり、認知症高齢者のスピリチュアルペインに関する研究は少ない。さらに認知症高齢者へのコミュニケーション法は多くが欧米からもたらされており、日本のものはほぼ見受けられない。そこで、本研究では支援者とのコミュニケーションによって認知症高齢者が抱えるスピリチュアルペインがどの程度緩和されていくのかを分析し、それらの作業から、認知症高齢者のスピリチュアルペインの緩和を目指すコミュニケーションモデルを提示することを目指す。
研究計画として、1年目には、認知症高齢者が表出するBPSDの背景にスピリチュアルペインが存在することを質的に明らかにするために、認知症高齢者への行動観察調査を実施した。また、その対象となる認知症高齢者と介護職員とのコミュニケーションにおいて、スピリチュアルペインが反映された会話が含まれているのかを分析した。
今後は、1年目の調査結果及び先行研究 から認知症高齢者への非言語的な表現を重視したアセスメント方法について検討し、スピリチュアルペインに関するアセスメントシートとスピリチュアルペインを緩和するコミュニケーション法からなるコミュニケーション モデルを作成する。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルスの感染拡大の影響があり、認知症高齢者への行動観察調査については調査方法が制限された。そのような中でも、9名の認知症高齢者(研究協力の承諾を得ていた近畿圏内の介護老人福祉施設にて4名、愛知県の在宅福祉施設にて5名)の施設内の様子や介護職員と会話場面の映像録画を実施した。また、その録画データの会話内容及び高齢者の表情などの非言語的な情報を逐語化し、BPSDの内容と頻度を抽出・分析することができている。
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| Strategy for Future Research Activity |
昨年度の研究の進捗状況から、今年度は1年目の調査結果及び先行研究をもとに認知症高齢者への非言語的な表現を重視したアセスメント方法について検討を行っていく。そして、次年度実施予定のスピリチュアルペインに関するアセスメントシートのベース案を作成していく。また、3年目以降で研究協力を依頼する調査対象者の日頃の様子を把握するために、引き続き認知症高齢者の行動観察調査も引き続き行っていく。
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| Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの蔓延により、高齢者施設等への訪問や、会話分析を専門とする英国の研究者の来日を予定していたが、昨年度中の実現が不可能となった（英国研究者の来日については感染収束の状況と、本研究の進捗状況を勘案しながら延期の予定）。
そのため外国旅費として予定していた費用は保留。しかし、データ収集においては高齢者施設の職員・関係者をアルバイト雇用したり、オンラインでの打ち合わせができる環境の整備費等が発生しており、その差額が今年度繰り越しとなっている金額となる。
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Research Products
(2 results)
