2020 Fiscal Year Research-status Report
認知症を合併した脳卒中高齢者の「自分らしい生活」への支援方法構築のための研究
Project/Area Number |
20K02322
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
務臺 均 信州大学, 学術研究院保健学系, 准教授 (90548760)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 認知症 / 脳卒中 / 高齢者 / 自分らしい生活 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、在宅生活を送っている認知症を合併した脳卒中高齢者を対象として、「自分らしい生活」を獲得するために、脳卒中高齢者自身が希望する生活活動への支援を提供することによって、心身機能、日常生活活動(Activities of daily living:ADL)、生活の質(Quality of life:QOL)および介護状況にどう影響を及ぼすか検証することを目的としている。 研究方法は、訪問リハビリテーションを受けている対象者と面接を行い、「自分らしい生活」を実現するために、Aid for Decision-making in Occupation Choice(ADOC)を用いてどのような活動をしたいか、希望する手段的日常生活活動に関連する活動を決定する。支援内容は、生活行為向上マネジメントを用いて希望する活動を基に研究者が設定し実施する。アウトカム評価は、身体機能、精神機能、日常生活活動、手段的日常生活活動、QOL、介護負担度、および利用している介護保険サービスを評価する。評価時期は、初回、その後3か月ごと、最終(最長12か月後)に実施する。分析方法は、希望したIADLに関連する活動を集計しカテゴリー化、アウトカムの変化を分析し、支援の効果の検証を行う。 令和2年度は研究全体の中で、研究の準備、対象者のエントリー、支援開始、評価実施を実施した。1)調査の準備(令和2年4月~7月)①共同研究施設との研究についての打ち合わせ、実際の研究方法について細部を検討した。共同研究施設のスタッフに研究内容の説明を行った。②書類の作成:調査項目の調査用紙の作成、準備を行った。③信州大学医学部および共同研究施設の倫理審査委員会に申請し承認を受けた。2)支援の開始(令和2年8月~令和3年3月)。3)評価開始した(令和2年11月~)。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和2年度は研究全体の中で、研究の準備、対象者のエントリー、支援開始、評価実施を実施した。研究の準備は予定通り完了した。対象者のエントリーは令和2年8月から令和3年3月で6名のエントリーを予定していたが、令和3年3月31日の時点で5名でありやや予定より少ない状況である。よって、研究の達成度としてはやや遅れている状況である。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度は、対象者のエントリー、対象者への支援および3か月毎の評価を継続して行っていく。
|
Causes of Carryover |
本年度の実施内容について、研究の準備、対象者をエントリーは実施できたが、SARS-Cov-2の影響により、当初予定していた学会や研究会等へ参加しての情報収集が実施できなかった。 次年度は、対象者のエントリー、支援および評価に加え、学会や研究会等へ参加し情報収集も実施する予定であり、次年度使用額はその費用として使用する。次年度、プリンターのトナーや紙等の物品費が19千円、学会等の出張費が100千円である。
|