2021 Fiscal Year Research-status Report
Test about effects of the detergent and fabric softener used for washing of elastic clothing
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20K02370
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| Research Institution | Bunka Gakuen University |
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Principal Investigator |
角田 薫 文化学園大学, 服装学部, 准教授 (40553425)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米山 雄二 文化学園大学, 服装学部, 教授 (30556163)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 弾性着衣の洗浄 / ポリウレタンの性能劣化 / 寸法変化 / 引っ張り特性 / リンパ浮腫患者 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、「がん」治療後の後遺症の一つであるリンパ浮腫の治療に使用される治療用弾性着衣が抱える課題である「汚れの付着の防止」と「汚れの洗浄における弾性着衣機能の低下防止」に対し、弾性着衣の性能維持と継続使用を可能とする洗浄技術を確立し、リンパ浮腫患者の治療の一助となることを目的とした。
着用により患部を圧迫し症状を改善する弾性着衣は、ポリウレタンなどの化学繊維の混紡による高密度ニット地で構成され伸縮性を発現するが、これら繊維は皮脂汚れが付着しやすく洗濯で落ちにくく不衛生を招く。また、汚れの蓄積や洗浄による機能低下などが懸念される。
研究実施計画に基づいて、項目３「弾性着衣に適した洗剤および洗濯方法」を視野に入れ項目１「弾性衣料の性能に及ぼす汚れ付着および洗剤・洗濯の影響」と項目２「繊維の表面改質」を並行し検討した。項目１では、2020年度に行った結果を踏まえ、家庭洗濯を想定し、洗濯後の乾燥機使用を条件に加えた試験を行った。実際の医療用弾性着衣を用いて、洗剤の種類、柔軟剤や乾燥の有無を組み合わせた各種条件の影響について、JIS L 1096における引張強さ及び伸び率A法(ストリップ法)を参考に引張試験を行い、各種条件がポリウレタン生地に与える伸縮性の影響について検討した。項目２では、まず弾性着衣の繰返し洗浄による表面状態をマイクロスコープにより観察した。また、繊維の表面改質評価に伴う親水性測定方法として2020年度購入した表面張力計を応用した油汚れの付着のしにくさ等の評価方法確立に向けた試験を進行中である。尚、項目１は研究分担者、項目２は研究代表者が主に担当した。
結果、洗剤の種類や柔軟剤の有無による大差は見られなかったが、乾燥条件では平干しよりも乾燥機使用時の伸びが大きくなり弾性着衣の品質への影響が示唆された。得られた結果は第53回洗浄シンポジウムにおいて発表した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度に引き続き、資金計画面においては新型コロナウイルス感染症感染拡大防止における影響で、弾性着衣を取扱う企業への訪問の断念、学会の開催方法の変更（オンライン開催）などが生じたが、項目変更により対応し、研究内容自体は申請当初の計画通りの実験を遂行できたため。
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| Strategy for Future Research Activity |
2022年度の研究は、2021年度の結果を踏まえ、実際の医療用弾性衣料を用いた洗浄影響について、弾性着衣の着用と家庭洗濯をした場合を想定し、更なる条件を加えた実験を実施する。例えば、これまでは、未着用の弾性着衣に対して各種条件で試験を行ってきたが、着用による劣化または着用と洗濯による劣化といいた点についても条件を加え、弾性着衣の性能劣化について伸縮性に関する更なるデータを蓄積する。同時に、弾性着衣の外観変化についても把握するためマイクロスコープによる観察も継続して行う予定である。また、本研究の完成年度として、研究実施計画、項目２に示した、繊維の表面改質、接触角データによる表面張力から油汚れの付着エネルギーの変化から、付着のしにくさを明らかにし、その実証をする。これらにより、性能劣化を防止するための検討ならびに提案を進めていく予定である。
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| Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症感染拡大防止における影響で、弾性着衣を取扱う企業への訪問の断念したり、学会の開催方法の変更（オンライン開催）などにより本来計画していた旅費が未使用となり余剰が生じた。また、試料布が輸入品であることから入手に時間を要すしたり、近年経済事情より物資の価格高騰の影響で、物品の価格が値上がるなどの事態により資金計画面においては計画通りの使用に困難は生じたことなどが理由として挙げられる。今年度は、計上していた旅費などの余剰分を価格高騰などで生じる不足分に充てながら当初の計画に従って実験を遂行していく予定である。
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