2021 Fiscal Year Research-status Report
食品成分の摂取による体温調節機構の活性化を介した自律性機能の改善
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20K02374
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Research Institution | Doshisha Women's College of Liberal Arts |
Principal Investigator |
森 紀之 同志社女子大学, 生活科学部, 准教授 (90585184)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | TRPM8 / menthol / thermo regulation |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトは環境温度に対して体温を一定に保つ体温調節機構を有している。体温調節機構にはエネルギー代謝などの自律性機能が関与しており、体温調節機構の活性化は様々な自律性機能に影響を及ぼすことが考えられる。そこで温度受容体を活性化する食品成分の摂取が温度情報として体温調節機構に軽度な温度刺激(ストレス)を与えることで、様々な自律性調節機構をも活性化し、体温調節機能の改善だけでなく体質の改善をともなう種々のストレスへの抵抗力を獲得できる可能性が考えられる。本研究ではヒトにおいて温度受容体を活性化する食品成分の摂取による体温調節機能への作用および精神性ストレスの軽減作用を検討することを目的とする。本年度は、マウスにおいて冷刺激受容体であるTRPM8を活性化するメントールの摂取による体温調節機能への影響を麻酔下の体温測定により詳細に検討した。2週間のメントール摂取ではコントロールと比較して体温調節機能に変化はみられなかったものの、4週間のメントール摂取を行った群では、コントロール群に比べて、低温環境における体温低下が抑制されることが示された。また、メントール摂取により褐色脂肪組織におけるTRPM8の遺伝子発現量が増加傾向を示した。以上の結果より、4週間のメントール摂取は体温調節機能の一部である体熱産生機能を向上させ、マウスの体温調節機能に影響を与える可能性が示唆され、温度による刺激だけでなく、食品成分による受容体の慢性的な活性化によっても体温調節機能が変化する可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
一昨年度から計画が遅れており、今年度ではその遅れをすべて取り返すことはできなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
再度、計画について実施できる範囲について検討し、なるべく当初の研究計画が達成されるように善処する。状況によっては研究期間の延長も視野にいれる。
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Causes of Carryover |
研究計画が遅れており、本来実施する予定であった実験の経費が未使用となっているため。次年度は今年度に実施できなかった分の実験も行い、当初予算通りの使用を計画している。
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Research Products
(1 results)