2022 Fiscal Year Research-status Report
カンボジア初等中等家庭科のカリキュラムに関する開発支援
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20K02375
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Research Institution | Yasuda Women's University |
Principal Investigator |
楠 幹江 安田女子大学, 家政学部, 教授 (40071609)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | カンボジア / 家庭科教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題においては、これまでにカンボジアの家庭科教育に関する教科書やシラバス等の分析を行ってきた。2020年度には、カンボジアの高等学校における家庭科教育の推進を図るために、教科書内容分析を行い、現状の分析並びに課題について検討した。2021年度以降、カンボジアの家庭科教育に関するカリキュラムや指針等の資料を集め、それらの分析等を進めた。2022年度には、カンボジアの 2018年改訂カリキュラム・シラバス(教育青年スポーツ省省令)のうち、小学校社会科の家庭科関連領域について検討した。その際、日本の小学校学生指導要領(文部科学省 2017年告示)家庭の内容と比較し分析を行った。分析の結果から、カンボジアの小学校における家庭科教育に関する特徴や課題等が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度まで、世界的なコロナウィルスの影響を受け、本研究もカンボジアでの現地調査等の渡航ができない状況が続いていた。当初の計画では、現地調査ならびに模擬授業の実践などを行い分析する計画であったがそれらの進捗ができていない状況であった。そのため、資料収集およびその分析を中心に進めてきた。2023年度より、現地調査等の渡航が可能な状況となったので、現地調査ならびに模擬授業の実践などを行い分析する計画である。
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Strategy for Future Research Activity |
カンボジアにおける家庭科教育は、主として、生活技術に重点がおかれて教育が行われてきたが、今後は、生活技術の修得と共に、生活課題解決力や学校で学んだことを実生活に活かす実践力や行動力、他人との共生力が求められることになる。すなわち、技能・知識のみならず、生徒の意欲や態度を高めさせることが必要となってくる。生徒自身が、自国の生活課題と向き合いながら、それらを主体的に学び取って問題を解決していく姿勢、すなわち生きる力を育むカリキュラムの構築が求められる。そのような観点から、これまでの資料分析等を基に、カンボジアの小中高の体系的な家庭科教育の在り方について、現地調査ならびに模擬授業の実践などを行い、総合的な分析や検討を進める計画である。
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Causes of Carryover |
世界的なコロナウィルスの影響を受け、本研究もカンボジアでの現地調査等の渡航ができない状況が続いていた。当初の計画では、現地での調査ならびに模擬授業の実践などを行うための渡航費等を計上していたがそれを次年度以降に変更する必要が生じたため。
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