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2021 Fiscal Year Research-status Report

A New Life Model for Becoming "An Elderly Person" in The 100-year Life

Research Project

Project/Area Number 20K02388
Research InstitutionKyoto University of Education

Principal Investigator

杉井 潤子  京都教育大学, 教育学部, 教授 (70280089)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords人生100年時代 / 高校生 / 高齢期教育
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、老いの価値を再検討し、大衆長寿化が進行する人生100年時代に対応した、高齢者になるための新たな「ライフモデル」を構築することにある。本研究の独自性は、学校教育においても初等中等学習指導要領において認知症理解を進める必要性が指摘されていることをふまえ、現在の高齢者のみならず、子ども期・青年期にある世代にとっても将来を見据えて有用なライフモデルを企図する点にある。
そこで、令和3年度は高校生の加齢意識・高齢者観・老い方についての意識調査をおこなった。具体的には2021年11月24~26日に全国の高校生モニター1,000人を対象とした大規模なWeb調査を実施した(委託先:調査会社ネオマーケティング)。調査票配信の対象条件を、①性別:男女 ②年齢:15~18才 ③居住地:全国 ④その他条件:高専生を除く高校生とした。その結果、回収された分析対象者は、男子500名(50.0%)、女子500名(50.0%)、高校1年294名(29.4%)、高校2年341名(34.1%)、高校3年365名(36.5%)である。
主な結果は、(1)約20%は身近に要介護者がいること、約30%は家族や親せき、近所で認知症の人と接した経験をもっていた。(2)約60%が高齢期への不安を感じ、高齢者への差別や偏見は75%があると認識していた。(3)長生きができる人生100年時代については70%が好ましいと考えていた。高齢期教育との関連では(4)高校で高齢期の授業を受けていて、さらに内容を覚えている人ほど、高齢期への不安は強くなるが、その一方、自分の将来イメージは明るく、人生100年時代を好ましいと理解していた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

新たに認知症等の記述が盛り込まれた平成29,30年改訂の新学習指導要領にもとづく新課程の開始を2022年4月にひかえて、高校生1000名を対象として全国規模のWeb調査を実施することによって、人生100年時代を生きる現代高校生の実態と意識を把握することができた。
主な調査内容は、性別、年齢などの属性のほか、家族員数、家族構成、暮らしぶりに加えて、(1)あなたやあなたの家族が介護している要介護の高齢者(65歳以上)または要介護の障がいのある方の有無、(2)認知症の人と関わった経験の有無、(3)高齢者(65歳以上)世代との交流経験の有無、(4) 高齢者(65歳以上)世代への差別行動の有無などの実態をまず問うた。次に、(5)「年をとる」ことに対する意識、(6) 高齢期への不安、(7) 自分の将来に対するイメージ、(8)「人生100年時代」に対するイメージなどの意識を問うた。さらに、(9)高等学校家庭科の授業を履修している(した)かどうか、(10) 高齢期や高齢者(65歳以上)についての授業を履修している(した)かどうかなど高等学校教育での履修経験を尋ねた。
細かい分析はこれからであるが、分析結果から、人生100年時代について、やみ雲に高齢期への不安だけを煽るのではなく、老いについてきちんと理解し、どのように生きるのかを主体的に考えられるように導くと、肯定的なイメージをいだくようになると考えられた。

Strategy for Future Research Activity

(1)人生100年時代を生きることになる次世代の高校生の意識調査データをさらに分析を進める。
(2) 前近代から近現代における高齢者(老人)の描かれ方や老いに関する記述の分析を進める。
以上から、高校生が高齢期になる頃にはどのような生き方や暮らし方が求められているのか、社会全体で支え合いながら、誰もが自らの人生を活き活きと堂々と元気に生き抜くために何が必要かを検証し、新たなライフモデルの構築に向けて検討を進める。

Causes of Carryover

コロナ禍のため資料収集などの旅費や謝金等が執行できていないため。次年度においては、調査データの分析、および成果のとりまとめおよび発表に使用する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] 人生100年時代の家庭科の学び  ~主体的に未来予想図を描く生活設計~2022

    • Author(s)
      杉井潤子
    • Organizer
      東京書籍 高等学校 家庭科 オンラインセミナー
    • Invited

URL: 

Published: 2022-12-28  

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