2020 Fiscal Year Research-status Report
Changes in the type of family finance management and, its determinants in couples with children: From the viewpoint of marital companionship
Project/Area Number |
20K02403
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
神谷 哲司 東北大学, 教育学研究科, 准教授 (60352548)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢吹 理恵 東京都市大学, メディア情報学部, 准教授 (30453947)
加藤 道代 東北大学, 教育学研究科, 教授 (60312526)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 夫婦 / 家計 / ファイナンス / 伴侶性 |
Outline of Annual Research Achievements |
家計運営のあり方について検討するため,本課題の先行課題である,ファイナンシャル・リテラシーにおいて重要であると指摘された批判的思考に基づく家計運営モニタリング尺度(「家計運営モニタリング尺度の開発と成人期の横断的検討」東北大学大学院教育学研究科研究年報),ならびに,ファイナンス効力感尺度(「成人用ファイナンス効力感尺度の作成と信頼性・妥当性の検討」教育心理学研究)を開発し論文化した。前者では,論理的思考・客観性の自覚で未婚女性が低いこと,比較検討と好奇心では,20代が60代よりも高く,既婚者が非婚者よりも高いことが示された。また,後者では,尺度は,ファイナンス理解,日常的計画性,適切なローン・クレジットの取引,ライフプラン設計,金融商品・高額商品の検討の5次元が抽出されたが,因子間相関が高く,極めて不安定なものであることが示された。加えて,5下位尺度すべてで年長世代の方がより得点が高いこと,また,ファイナンス理解,日常的計画性,金融商品・高額商品の検討で性差が見られ,適切なローン・クレジットの取引,ライフプラン設計,金融商品・高額商品の検討については非婚者よりも既婚者の方が高いことが示された。並行して,本研究課題である家計管理タイプに関する文献を収集し,インタヴュー調査の大まかな研究計画を検討しているところである。 その他,研究の実績としては,白井利明(編著) 『生涯発達の理論と支援』に「育児期の夫婦関係と支援」を寄稿し,個計化の進む中での夫婦研究の重要性を指摘した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症拡大により業務量が増大したこと,面接調査そのものが困難になったこと,出張に制限がかかったことなどで,研究分担者との協議も順調に進んでおらず,やや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き,関連する文献を収集していくとともに,先行課題における夫婦ペアデータの分析を進め,世代ごとの家計意識の特徴を探る。さらに,インタヴュー調査の研究計画を研究分担者とオンラインにて協議を進め,調査実施の具体案を探る。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症拡大に伴う,学会出張の取りやめ,研究会開催の中止などに伴う経費の未使用ならびに,コロナ禍における業務量の拡大により研究そのものが遅滞しているため。
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Research Products
(5 results)