2021 Fiscal Year Research-status Report
タンパク質立体構造からの食物アレルゲン抗原性の調理・加工による変化の予測と評価
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20K02418
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Research Institution | Yamagata Prefectural Yonezawa University of Nutrition Sciences |
Principal Investigator |
南 育子 山形県立米沢栄養大学, 健康栄養学部, 講師 (50712816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 敏法 滋賀県立大学, 環境科学部, 講師 (00734261)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | アレルゲン / エピトープ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、食物アレルギーの主要なアレルゲンコンポーネントについて、そのエピトープの部位および立体構造の情報を基に、調理や加工による抗原性の変化について調べ、アレルゲンコンポーネントおよびエピトープの消化酵素による分解の受け易さについて解析する。 現在の主要な食物アレルギーを引き起こす食品とそのアレルゲンコンポーネントから、解析を進めるアレルゲンを絞り込むため、通常の文献検索に加えて、複数の国際的なアレルゲンのデータベースを検索し、エピトープの情報などを調べた。また、食物アレルギーの原因食品ごとの患者数の割合が、近年、変化していることから、実際に解明が求められる食物アレルギーの原因食品と問題の実態を明らかにするために、アンケート調査実施の準備を進めた。さらに実験材料調達の整備を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
現在、食物アレルギーの原因食品として患者数が増加傾向にあり、解明が求められているアレルゲンが、従来、患者数が多く重点的に対処するべきと考えられてきたものから変化しているため、現状の問題に沿って研究を進めるために研究計画を修正した。
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Strategy for Future Research Activity |
文献調査とデータベース検索から解析を進めるアレルゲンコンポーネントを絞り込む。並行して、近年に患者数が増加傾向にあり、解明が求められる原因食品と、食物アレルギーに関する問題の実態を明らかにするためにアンケート調査を実施する。アンケート調査においては結果から問題を探索するために統計解析やデータ解析法の導入を試みる。以上から得られた情報を総合して、解析を進めるアレルゲンコンポーネントを選定し、そのエピトープを調べる。構造的エピトープを有するアレルゲンについては、調理や加工、また摂食後の消化液による物理的、化学的変化に対する抵抗性について、連続性エピトープを有するアレルゲンについては、消化酵素による分解の受け易さについて相同性検索機能などを用いて検討する。
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Causes of Carryover |
研究計画を修正したため、機器および消耗品の当初の購入計画に変更があった。また当初の予定より文献調査などに時間を要したため、物品の購入などがあまりなかった。今後、実施する予定の調査や解析が所属機関で難しい場合、解析のために共同研究先など他機関に出向くための旅費が必要となる。
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