2021 Fiscal Year Research-status Report
Structurize of soyprotein by radio frequency heating
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20K02422
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
植村 邦彦 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品研究部門, 主席研究員 (50353967)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 水中短波帯加圧加熱 / 高周波パルス加熱 / レトルト加熱 / 大豆 / 組織化 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、水中短波帯加圧加熱によるおからの組織化および高周波パルスによる大豆臭の低減に関する検討を行った。 水中短波帯加圧加熱は、140 x 140 mmの銅板4枚を40mmの間隔で並ぶように絶縁カラーで接続して電極板で棚を作り、160 mm x 160 mmのプラスチック包材に真空包装したおから300 gずつ3袋を棚板の間に挿入し、圧力容器内の角型水槽に設置し、水槽内を水道水で満たした。圧力容器を密閉して0.2 MPaまで圧搾空気で圧力容器内を加圧した。水槽内の水道水は、外部のポンプで水槽の下から抜き圧力容器内の水槽の上から戻すようにして水槽内を循環した。27 MHz、5 kWの短波帯交流電界を10分間印加することにより、おからの中心部の温度は150℃まで昇温したことを確認した後、熱交換器の一次側を冷却水に切り替え、循環水により速やかに冷却した。水中短波帯加圧加熱したおからは、内部は硬く凝固し、組織化されたことが確認された。比較としてレトルト加熱装置を用いて真空包装した300gのおからを127℃で20分加熱したものは組織化しなかった。 高周波パルスによる呉の加熱は、0.4秒間の高周波パルスを印加することで生呉を連続的に90℃以上に昇温し、直ちに冷却した。呉のリポキシゲナーゼ活性は、90℃以上の加熱でほぼ失活した。また、高周波パルス加熱した呉の香気成分をGC-MSで測定したところ、加熱臭(2-ペンチルフラン)の生成は通常加熱に比べて有意に低減されることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
水中短波帯加圧加熱でおからを150℃まで加熱することにより、おからの組織化を確認した。また、生呉を高周波パルス加熱することにより、大豆臭の低減を図ることが分かった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、水中短波帯加圧加熱処理により、組織化したおからの微細構造およびタンパク質の熱変性を解析する。
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Causes of Carryover |
コロナの影響で予定していた国際学会に参加できなくなったため、海外渡航費が利用できなかった。国際学会の参加を次年度に繰り越す予定である。
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