2021 Fiscal Year Research-status Report
「学びに向かう態度」を育てる授業モデルの開発と小集団活動における指導技法の研究
Project/Area Number |
20K02429
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Research Institution | Yasuda Women's University |
Principal Investigator |
深澤 広明 安田女子大学, 教育学部, 教授 (70165249)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 学びに向かう態度 / 学習集団 / 授業研究 / 教材研究 / 小集団活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の2年目は、研究テーマで示した「学びに向かう態度」を育てる授業モデルを志向する「学習集団づくりを基盤とする授業研究」を実践的に推進するために、直接、学校現場に出かけての授業研究フィールドワークを中心に取り組む年度であった。フィールドワーク先となる各地域のコロナ禍の感染状況をふまえるとともに各地の対策ルールを厳守することで、当初の計画を縮小しながらも、広島、長崎、宮﨑では学校現場に直接出かけての授業研究フィールドワークを実施することができ、授業の実践記録や協議会記録の作成に必要な研究の基礎データを確保することができた。また感染状況と感染対策の厳しい大阪についてはオンラインによる授業実践報告と研究協議を行うことで具体的な教育実践に関する貴重な研究データを収集することができた。収集したデータ(音声・映像データを含め)については、順次、文書化して整理している作業の途中であるが、記録の作成をめぐってのフィールドワーク先との連絡確認のなかで、「学びに向かう態度」を育てる授業モデルを開発する視点として、「授業づくりと学級づくりの往還」の具体的なあり方や「授業のなかで行う学級づくり」といった視点の有効性について検証していくことが今後の作業仮説として明らかになりつつある。また、テーマの後半で示されている「小集団活動における指導技法」については、どの授業研究のフィールドワークにおいても研究協議のなかで教材研究の重要性が認識されたことをふまえれば、指導技法を具体的な教材に即して明らかにするとともに、それらの共通項を探り出すことが次年度の課題として残されており、当初予定していた「小集団活動の事例(レシピ)と技法(タクト)」の作成までには至らなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍の状況をふまえながらの授業研究フィールドワークは、単発的に実施することは可能であるが、単元を通して、あるいは「態度」育成の評価を年間を見通した学期ごとの継続的な活動として行うことが難しく、また学校現場で収集した研究データを整理するための学校現場とのやりとりも断片的になり、知見を深めながら研究を推進していくことが難しかった。
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Strategy for Future Research Activity |
授業研究フィールドワークで収集した授業実践に関するビデオの文字化と協議会の記録の整理を早急に行うことで、当初予定していた「授業における小集団活動の事例(レシピ)と技法(タクト)」の内容のあり方について見直すとともに、当初に予定していた海外の知見の活用については、コロナ禍の状況を見極めながらも可能寿な範囲で実施することで、研究全体のまとめにつなげていく。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の状況のもと予定していた各地に出かける授業研究フィールドワークの機会が減少するとともに、事前事後を含む各地との研究交流の機会も見送らざるをえなかった。しかし収集することのできた研究データを活用するための資料整理等を行う作業人員を増員して早急に取り組むとともに、各地における授業研究フィールドワークや研究交流の機会を確保することで、研究の遅れを取り戻す使用計画を立てている。
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Research Products
(1 results)