2023 Fiscal Year Annual Research Report
批判的談話研究と民主的シティズンシップ教育の融合をめざす実践的研究
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20K02431
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
名嶋 義直 琉球大学, グローバル教育支援機構, 教授 (60359552)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 批判的談話研究 / 民主的シティズンシップ / 教材 / 新聞記事 / 沖縄の地方紙 / 批判的リテラシー / 複言語主義 / 多様性への寛容さ |
Outline of Annual Research Achievements |
本事業の最終目標である民主的シティズンシップ教育教材を11月に刊行した。刊行後は出版社や日本語教育関係者の支援を得て、2023年12月・2024年2月(ともに名古屋、ハイブリッド)と2024年3月(オンライン)に、民主的シティズンシップについて理解を深めたり実際に教材を手にとって使い方などを考えたりするワークショップ、当該教材の特徴や理念を広く知らしめるオンラインイベントを行った。後者は200名近くの参加があった。教材刊行が予定より遅れたため、推敲や校正にかかる時間を利用して、依頼を受けた国内外各機関において講演やワークショップなどを開催し、研究成果・教育実践の発信を行った。エジプトカイロ、大阪[オンライン]で批判的談話研究と民主的シティズンシップ教育とを融合させたワークショップや講座で講師を担当した。東京の教育系国立大学・私立大学、および中国地方の県立大学では特別授業の講師を務めた。九州の国立大学では民主的シティズンシップ教育をテーマにした集中講義を行った。台湾(台北)・香港では国際シンポジウムで発表も行った。2023年9月には日本語用論学会主催の第2回 語用論グランプリに出場し準優勝となった。依頼を受け、図書新聞に批判的談話研究に関する翻訳書の書評を執筆した。中東・北アフリカ日本語教育JLEMENA 2022の論集に投稿し2023年度にオンラインで公開された。刊行は4月となったが学際的な学術雑誌に沖縄の地方新聞の記事をデータとした論文を執筆した。2023年度に依頼を受け、2024年5月には日本シティズンシップ協会の特別講義(オンライン)講師を務め、日本語教育学会春季大会(オンライン)の一般企画に登壇する予定である。以上を通して、批判的談話研究と民主的シティズンシップ教育とを融合させることや、その融合の形について、研究成果の還元とさらなる実践研究のための蓄積を行なった。
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