2021 Fiscal Year Research-status Report
The Historical Study of Curriculum and Practice for The Integrated System of Early Childhood Education and Care in Wakatakenosono Nursery School after World War2
Project/Area Number |
20K02432
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Research Institution | Niimi College |
Principal Investigator |
高月 教恵 新見公立大学, 健康科学部, 教授 (40270011)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 彩 新見公立大学, 健康科学部, 助教 (10845449)
立浪 朋子 新見公立大学, 健康科学部, 講師 (30845392)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 幼保一体化カリキュラム / 戦後の子ども観・子育て観 / 戦後保育所の保育実践・カリキュラム / 戦後幼稚園の保育実践・カリキュラム / 保育所「若竹の園」 / 奈良女子大学附属幼稚園 / 近年の保育実践研究(現職研修) |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、「子どもの保育の社会化」における今日の課題に応えるために、幼保一体化における統一したカリキュラム構築のための基礎的研究である。 研究実績は次のとおりである。 1.戦後の保育所・幼稚園の子ども観・子育て観 :昨年度に引き続き、保育所「若竹の園」の創設期から現在まで、保育所「若竹の園」を支えてきた「倉敷さつき会」の100年の歴史的変遷について、戦後の資料を中心に整理し、考察した。奈良女子大学附属幼稚園の昭和30年から40年代に関する資料を整理し、考察した。 2.戦後の保育所・幼稚園における保育実践・カリキュラム :奈良女子大学附属幼稚園の昭和30年代のカリキュラムについて考察をした。 3.保育実践研究(現職研修)における保育現場が求めている保育実践・カリキュラム :中山間地域である新見市の全就学前施設(1幼稚園、5保育所、6認定こども園)の全保育者(保育教諭として統一)と共に、保育実践を見直し、幼保一体化カリキュラム「新見市保育・教育カリキュラム」(A4版全111頁)を作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
戦後の保育所「若竹の園」及び奈良女子大学附属幼稚園の子ども観・子育て観・保育実践・カリキュラム等の資料は、園が所有しているため、直接園に行かなければ資料調査・収集ができない。しかし、このコロナ禍においては、全国的に保育所・幼稚園でもクラスターが発生し、訪問できる状態ではなかったため、資料調査・収集はほとんどできず、手元にある資料のみでしか研究をすることができなかった。 本学は新見市に位置するため、新見市の保育者とは、リモートで話し合ったり、密を避けて少人数で会議をして、保育実践を見直したが、十分できたとは言えない。作成した「新見市保育・教育カリキュラム」(幼保一体化カリキュラム)に基づいた研究・研修会も十分できず、年4回しか実施できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
1.戦後の保育所・幼稚園の子ども観・子育て観の違いをどう統一的に捉えるかについて文献を中心に研究し、インクルーシブ教育を視野に入れた幼保一体化カリキュラムの促進要因を検証する。 2.戦後の保育所・幼稚園の子ども観・子育て観 :保育所「若竹の園」を支えてきた「倉敷さつき会」の戦後の資料収集、検証、考察して論文にまとめる。 3.戦後の保育所・幼稚園における保育実践・カリキュラム :奈良女子大学附属幼稚園の昭和30年代のカリキュラムについて、資料収集、検証、考察して論文にまとめる。 4.保育実践研究(現職研修)における保育現場が求めている保育実践・カリキュラム :新見市全園(保育所・幼稚園・こども園)の保育者と作成した「新見市保育・教育カリキュラム」(幼保一体化カリキュラム)に基づいて研究・研修会を実施して、保育実践・カリキュラムを見直し、幼保一体化カリキュラム・保育実践モデルを掲示する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍において、資料調査、資料収集がほとんどできず、予定していた旅費及び人件費・謝金が使用できず残ってしまった。併せて、研究の見通しがたたず、物品費も残ってしまった。次年度はコロナ収束の状況をみて、資料調査、資料収集、聞き取り調査を実施して旅費・人件費、謝金及び物品購入のために、翌年度分として請求した助成金と合わせて使用するつもりである。
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