2021 Fiscal Year Research-status Report
創造的熟達者のアンラーニング（学びほぐし）から捉える創造性教育プログラムの開発
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20K02438
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| Research Institution | Nihon University |
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Principal Investigator |
北村 勝朗 日本大学, 理工学部, 教授 (50195286)
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2020-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 創造性教育 / 人材育成 / 学びほぐし / アンラーニング / インタビュー |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は，新たな価値を生み出す創造性の教育を「学びほぐし体験（アンラーン unlearn）」の視点から再考し，芸術，科学など様々な領域で創造性を発揮し世界で活躍する創造的な日本人を育成すること，および有効な創造性教育プログラムを開発し実践的な提言を行うことにある。
価値観の多様化が進み，また不確実で予測困難な今日的状況の中で，創造性は社会の発展に不可欠である以上に人の生き方にかかわる重要なものである。しかし日本の創造性に関する教育・研究は国際的にも立ち遅れており，創造的人材・育成法・指導者の不足といった問題が山積している。その一方で様々な領域で卓越した創造性を発揮する熟達者の体験には，経験への開放性やメタ認知といった深い学びに関わる重要な手がかりが多く存在している。 そこで本研究では，芸術，科学等領域の熟達者を対象とし３年間に渡る縦断的な調査を通し，既存の学びの当たり前を問い直すアンラーン体験の詳細な分析を行うことにより，幅広い領域で活用可能な創造性学習方略を構築し，実践プログラムを提案する。
令和３年度の主な計画は，縦断的研究における，遡及的インタビュー調査，および体験サンプリング調査の実施であった。研究実績として，卓越した創造性を発揮する熟達者を対象として実施した，半構造的，深層的，自由回答的インタビューによって得られたデータの分析を通して，創造性の構成要素の分析を行った。また，調査項目の検討，調査方法の信頼性確保の検討を進めた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請時の計画では，令和３年度に位置づけられていた研究計画が①インタビュー調査，②体験サンプリング調査（含：行動観察），③比較研究，および④横断研究の実施であった。インタビュー調査に関しては，WEBを利用したオンラインインタビューおよび電話インタビューを活用し進めることができた。その成果を積極的に国内外の学会で公表することができたが，現場での行動観察および体験サンプリング調査に関し，新型コロナウイルス感染症の影響により，対面による調査が困難であったため，やや遅れていると判断した。しかしながら，遅れている調査に関しては，オンライン調査システムを活用することにより，令和４年度に実施する。
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| Strategy for Future Research Activity |
令和４年度は，下記により研究を実施する。
・オンラインを活用した遡及的インタビューの実施。
・体験サンプリング調査における行動観察に関しては，新型コロナウイルス感染症の社会的状況を勘案しつつ，対面によらないデータ収集方法を検討する。
・体験サンプリング調査におけるチェックシートに関しては，WEBを活用したデータ収集方法について更なる検証を進め，信頼性および妥当性を確保した上で調査を実施する。
・得られた研究成果を，国内外の学会等において公表する。
・新型コロナウイルス感染症の社会的状況をみながら，学会発表と同時に，国内外の学術論文への投稿を積極的に進めていく。
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| Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の影響により，対面による詳細なインタビュー調査，行動チェックシートを用いたデータ収集，および対面による行動観察調査の実施が困難であったため，前年度と同様に，当初予定していた行動観察用のデジタルビデオカメラおよびインタビューデータ分析用の質的データ分析ソフトの購入を差し控え，更に，デジタルペンおよび映像記録関連物品の購入を差し控えた。そのため，次年度使用額が生じた。
繰越した次年度使用額については，WEBを活用したオンラインでの調査実施のための経費，および研究成果を国内外の学会等に積極的に発信するための経費に充てる。
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