2022 Fiscal Year Research-status Report
アクティブラーニング適応感尺度の開発と学生の適応感に応じたグループ編成法の検討
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20K02444
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
松尾 美香 岡山理科大学, 基盤教育センター, 准教授 (30521067)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 理子 京都光華女子大学短期大学部, その他部局等, 教授 (40634861)
望月 雅光 創価大学, 経営学部, 教授 (70284601)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | アクティブラーニング / グループ編成 / アクティブラーニングの苦手意識 / フリーライダー |
Outline of Annual Research Achievements |
アクティブラーニングの手法の一つであるLTD(話し合い学習法)を使って、学生のグループワークでの様子を観察し、教育効果を検討した。その結果、全ての学生が予習ノートに基づいてディスカッションを行っており、質の高いグループワークを行っていることがわかった。また、学生の振り返りの記述から、LTDを通して、グループワークの重要性や意義についても学んでいたことが確認できた。 さらに、昨年度に引き続き、アクティブラーニングに対する学生の行動・学習特性の類型化のために、研究代表者および分担者が担当する共通科目や分担者の担当科目において、開発中であるアクティブラー ニング適応感尺度(仮称)を使った質問紙調査の実施を行った。アクティブラーニング適応感尺度の結果から、グループメンバーの組み合わせパターンを検討し、多様性を重視したグループ編成を行った。尺度の得点をみて、各因子の高得点の学生や低得点の学生を各グループに分散させ、異なる特性の学生が集まるようにグループ編成を試みたが、教員からみると、アクティブラーニングの適応感の識別が異なっており、課題が残った。例えば、積極的に学ぶ姿勢と捉えていた学生が、実際の授業では、真面目に取り組んでいない様子が見受けられ、一部、グループワークが機能しないグループがあった。 そのため、既存尺度との相関関係を検討しつつ、尺度の妥当性を検討した上で、質問項目を再選択し、最終的な質問項目を決定しなければならないことがわかった。また、コロナ禍前の調査結果をふまえ、コロナ禍を経て、学生の変化等の検討が課題である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究初年度にコロナ禍の影響を受け、当初の研究計画通りに研究を進めることが困難になった。可能な範囲内で研究を行っているが、アクティブラーニングの実施が制限されるため、研究調査を実施しても、想定通りの結果が得られなかった。いまだに、コロナ禍の影響を全体的に受けているため、研究の遅れを取り戻せていない。
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Strategy for Future Research Activity |
Web調査を実施し、コロナ禍の影響やそれに伴う変化について確認を行う。 アクティブラーニング適応感尺度の精度を高め、完成を目指す。アクティブラーニング型授業におけるグループワークでの学生の会話や行動を観察することで、グループワークを阻害する要因を検討する。また、学生へのインタビュー調査を実施することで、アクティブラーニングに対する考え方やグループワークを阻害する要因を検討する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の制約(教室定員の制限や着席位置の距離等)があり、想定した通りのグループワーク等のアクティブラーニングが行えなかった。そのため、予定していた調査が実施できなかった。また、学会発表等がオンライン開催へ変更になったため、旅費の執行ができなかった。 さらに、コロナ禍の影響が排除できないため、いまだに、当初計画のWeb調査が実施できていない。この調査を次年度に持ち越すことにしたため、使用計画通りに使用できなかった。
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