2020 Fiscal Year Research-status Report
生涯学習施設の質評価・診断・改善システムの開発と体系化―公民館を中心として―
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20K02479
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
原 義彦 秋田大学, 教育学研究科, 教授 (70284825)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白木 賢信 常葉大学, 教育学部, 教授 (50338844)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 公民館 / 生涯学習施設 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の主な研究作業は、公民館の経営診断におけるリンケージの開発に向けた調査分析と、外国の成人教育施設における質評価の理論と事例分析である。 リンケージの開発作業では、長野県内の公民館を対象に聞き取り調査を行うとともに、これまでに調査を行なってきた山形県(山形市、新庄市)、岩手県釜石市、秋田県にかほ市等の公民館における経営改善の事例をもとに、経営診断に活用できる仮設的リンケージの検討を行なった。 外国の成人教育における質評価にかかる検討では、文献、およびweb資料の収集と分析を行なった。特に、ドイツの成人教育分野における品質マネジメントシステム(QMS)に関わる資料から、その現状分析を行った。それを通じて明らかになったことは、1)ドイツの成人教育施設の80%がQMSを採用しており、52%が外部認証を受けていること、2)QMSの手法ではISO 9000、LQW、EFQMが主要な手法として使われていること、3)3つの手法のうちLQWは成人教育用のQMS手法として開発されたこと(2000年)、4)成人教育施設別にみた採用しているQMS手法には違いがあり、ISO 9000はジョブセンターなどで、LQWは主にフォルクスホッホシューレ(VHS)において、EFQMは様々な成人教育施設で採用されていること、等である。 本研究の検討対象としているドイツの成人教育施設はVHSであることから、LQWを中心に、その理論と方法を参考として質評価の視点、プロセス、指標を導いていくこととした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
公民館の実地調査、外国の成人教育施設の実地調査が行えなかったため。これはコロナ下によるところが大きい。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ下で実施が難しくなった調査は、web調査、オンラインによる聞き取り調査等に変更して行う。
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Causes of Carryover |
主には、国内、国外の実地調査ができなかったことによる。状況を見ながら調査を実施し、難しい場合は資料収集等に活用する。
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